テニス肘で腕立て伏せができない!自分で痛みを予防・改善する筋トレを【動画】で解説!
腕立て伏せのしすぎでテニス肘になることはあるのでしょうか?肘が痛くて腕立て伏せなど筋トレが出来ない時はどう対処すればいいのでしょうか?この記事では、テニス肘で腕立て伏せが出来ない時の対処法を紹介します。さらに、テニス肘の予防・改善に効果的な筋トレを【動画付き】で解説するので参考にしてください。
目次
そもそもテニス肘とは?
テニス肘とは、肘の外側辺りの筋肉に炎症が起こり、痛みを生じることです。正式には「上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」といいます(※1)。テニス愛好家に多く見られることから、テニス肘と呼ばれるようになりました。
テニスプレイヤーの発症率は3割から5割といわれていますが、実は日常の姿勢が原因で発症することもあります。
肘の外側の痛みが主な症状
- 物をつかんで持ち上げる
- 雑巾を絞る
- ドアノブを回す
- キーボードを打つ
テニス肘は、安静にしている時は症状はほとんどありません。手首を使った以下のような姿勢の時に、肘の外側に痛みが生じるといわれています。
テニス肘と似た症状のゴルフ肘があり、ゴルフ肘は「上腕骨内側上顆炎 (じょうわんこつないそくじょうかえん) 」といいます。テニス肘と同様に肘が痛みますが、テニス肘は外側、ゴルフ肘は内側に痛みが生じます。
高林孝光先生
柔道整復師
猫背や巻き肩の不良姿勢の方は肩が丸まってしまうと肩を回す、上げる、力を入れるなどの動作が悪くなります。手首の動きも悪くなります。
テニス肘は腕立て伏せのしすぎが原因?
テニス肘は、腕立て伏せのしすぎが原因といわれていますが、なぜ腕立て伏せをするとテニス肘になりやすいのでしょうか。ここでは、テニス肘を発症する原因について解説します。
手首を反らすことが多い人はなりやすい
テニス肘の主な原因は、手首の使い過ぎです。腕立て伏せのように、手を手の甲側に起こす動作を繰り返すことで、肘の外側の腱に炎症が起こり発症すると考えられています。
肘の外側にある出っ張った骨を「上腕外側上顆(じょうわんがいそくじょうか)」といい、手首を動かし、指を伸ばすための筋肉が多くあります。そのため、手首を反らす動作を行ったときに、肘の外側が痛むのです。
肘に負担が掛かる動作を繰り返すことが原因のため、スポーツをする人だけでなく、パソコンなどでデスクワークを行う人も発症しやすいといわれています。また、加齢に伴う腱の柔軟性の低下が原因となることもあります。
高林孝光先生
柔道整復師
デスクワークなどでも手首が甲側に反らすクセがある方はテニス肘になりやすいです。痛くならないようにアームレストなどで手首が反らないように工夫する事が大事です。
テニス肘で腕立て伏せが出来ない!対処法は?
テニス肘になると、腕立て伏せなどの手首を反らす動作に痛みが伴います。重症化すると痛みが慢性化し、安静にしている時にも痛みを感じることがあり、自分で治すことも難しくなります。
自分で治すために、安静期間をしっかりとることや、ストレッチでほぐして柔軟性を高めることが重要です。
痛みやしびれがある時は安静にする
テニス肘で腕立て伏せをすると痛みやしびれがある時は、安静にすることが大切です。スポーツをしている場合は、スポーツ活動の一時的な中断が必要になります。安静期間は痛みやしびれが引くまでです。
また、湿布を貼るなどして痛みや炎症を和らげるのも効果的です。急性期にはアイシングをすると、痛みを緩和する効果も期待できます。
痛みが落ち着いたらストレッチでほぐす
- 短橈側手根伸筋
- 前腕伸筋
痛みが落ち着けば、ストレッチで柔軟性を高めるのもおすすめです。手首を反らす筋肉を伸ばして柔軟にすると、筋肉の付着部に掛かる負担が軽減されます。
筋トレを再開する(痛みが出たら中止する)
- 前腕伸筋
- 上腕二頭筋
- 上腕三頭筋
ストレッチで関連する筋肉がほぐれれば、筋トレを再開できます。前腕伸筋や上腕二頭筋などの筋肉を意識して鍛えましょう。手首を曲げる前腕の筋力や肩が弱いと、テニスの打球時の大きな衝撃を肘で受けてしまうため、テニス肘になりやすいのです。
手首を曲げる前腕の筋肉が強化し、肩と腕を安定させることができれば、肘への負担を軽減できるでしょう。
高林孝光先生
柔道整復師
テニス肘で腕立てができなくて困っている場合は、テニスエルボーバンドやテーピングがおすすめです。痛みの原因の筋肉を押さえて痛みを抑制できます。
テニス肘の予防・改善に効果的な筋トレ3選
ここからは、テニス肘の予防・改善に効果的な筋トレを紹介します。痛みが治まったら、筋トレを試してみましょう。
前腕伸筋の筋トレ
テニス肘を改善したい人におすすめのストレッチは、前腕伸筋の筋トレです。前腕伸筋の収縮と弛緩を繰り返すことで、前腕全体の筋力が上がります。テニスやゴルフなどの手首を使うスポーツの能力向上や、重い荷物を持っても腕が疲れにくくなる効果を期待できます。
- 肘を伸ばし手のひらを下にする
- 重りを持つ
- 手首を反らすように、重りを持ち上げる
- 手首をゆっくり下げる
- 10回×3セット行う
重りは、水を入れたペットボトルでもかまいません。腕がまっすぐになるように、肘をしっかりと伸ばすことのがポイントです。上げることよりも、ゆっくり下げながら筋肉を使うことが筋トレに繋がります。
肩周辺の筋トレ
テニス肘になる間接的な原因の1つが、肩のインナーマッスルの弱さだといわれています。肩周辺の筋肉である上腕三頭筋、三角筋を鍛え、肩と腕を安定させましょう。8の字形の「アームマッチョ」というグッズを使う筋トレです。
- アームマッチョのハンドルを持つ
- 肘を90度に曲げる
- 左右から内側に向かって動かす
- アームマッチョを後頭部で動かす
はじめのうちは肘への負担を軽減するため、肘を90度に曲げてください。慣れてくれば、肘を伸ばして器具を持つようにしてみましょう。肘を曲げた状態で行なうと前腕筋群が、肘を伸ばした状態で行なうと上腕三頭筋が鍛えられます。
アームマッチョを持つ手を後頭部に移動させて動かすことで、三角筋を鍛える効果が期待できます。重くて後頭部に持っていくのが難しい場合は、無理をしないようにしましょう。
負担の少ない腕立て伏せ
腕立て伏せで上腕三頭筋を鍛えたいけど、手首への負担を少なくしたい人におすすめです。上腕三頭筋を鍛えることで、肘への衝撃を少なくでき、テニス肘の再発予防に役立ちます。
- 腕立て伏せの姿勢になる
- 小指側に体重を掛ける
- 肘を45度くらい浅く曲げる
手の位置は、前から見たときは肩の真下になり、横から見たときに肩や胸の真下になるようにしましょう。親指側は少し浮かせるのがポイントです。肘を曲げる角度は45度くらいで、少し曲げる程度でかまいません。
体が前に倒れる姿勢になるように意識して腕立て伏せをすることで、上腕の外側の筋肉にアプローチできます。
テニス肘予防・改善に効果的な筋トレの注意点は?
筋トレは自己流で行うと怪我を悪化させてしまう可能性があります。筋トレでテニス肘の予防・改善効果を高めるために、筋トレの注意点も確認しておきましょう。
痛みがなくなってから実施する
筋力トレーニングは、痛みがある時期に実施すると症状が悪化する可能性があるので、安静期間をしっかりとってから行なってください。また、テニス肘は慢性化すると治るまでに時間がかかることがあります。
症状が軽い場合でも、痛みを少しでも感じるような筋トレは控えるようにすることが重要です。
ストレッチとマッサージをセットで行なう
筋トレをする前に、ストレッチやマッサージで筋肉をほぐして温めてください。急に筋トレを開始すると、別の筋肉を傷める可能性があります。ストレッチで柔軟性を高め、筋肉がほぐれていることで効果が高まります。
テニス肘で腕立て伏せが痛い時はまずは安静にしよう
テニス肘を自分で治すためには、安静期間をしっかりとることが重要です。腕立て伏せをして痛みを感じる場合は、負担の少ない腕立て伏せの方法も試してください。痛みが長く続く場合は、無理に自分で治すのではなく、専門家に相談しましょう。
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