TFCC損傷で仕事を休むことに?何日で治る?休めない場合や労災も解説
TFCC損傷で仕事を休むことになるのでしょうか?今回は、TFCC損傷で仕事を休むことになるのかを、<重症度・治し方・治療期間>などとともに紹介します。TFCC損傷で仕事が休めない際の対処法はあるのかや、労災についても紹介するので参考にしてみてください。
目次
TFCC損傷で仕事を休むことに?
手首の関節の小指側にある複数の靭帯や軟骨をTFCC(三角繊維軟骨複合体)と呼びます。TFCC損傷とはTFCCが外力を受けて傷ついたことが原因で、痛みが生じてしまう症状です。
整形外科で検査をしてTFCC損傷と受診されたら、その後仕事を休む必要があるのかどうか、原因なども含めて説明していきます。
TFCC損傷で仕事を休むかは重症度による
TFCC損傷で仕事を休むかは重症度によります。手首の複数の靭帯や軟骨であるTFCCの主な役割は手首を安定させたり、手首にかかる衝撃を吸収したりすることです。
手首の靭帯や関節などへの衝撃がTFCCの衝撃吸収力より上回ってしまうことが原因でTFCC損傷は起こります(※1)。
ラケットを使うテニスやバドミントンなどのスポーツ、転倒や交通事故などで手を打ったこと、ベンチプレスや腕立て伏せなどによる靭帯損傷が原因となることが多いです。
詳しい検査をした後に重症と診断された場合は、整形外科で手術が必要となり、短期入院するため休むことになります。術後はギプスで手首は固定しますが指先は使えるため、パソコンなどであれば仕事ができるでしょう。
増本項先生
整形外科医
通常6~8週間患部の安静を保ちますが、改善が不十分な時はMRIでの精査をすることをお勧めします。
TFCC損傷の重症度のチェック方法
TFCC損傷は腱鞘炎や、手関節の靭帯の損傷として捻挫などに間違えられやすく、診断が難しい症状です。もし重症であれば損傷したTFCCの靭帯などを縫合する手術などを行わなければなりません。
重症度のチェック方法は整形外科でMRIや手関節造影、X線、超音波などの検査です。
【重症】の場合の症状
TFCCの痛みの症状は実は8割の人にはでません。残りの2割の人はMRI検査してみると血管と神経が一緒になって異常に増えています。血管と神経の増加が原因で痛みが生じるのです。痛みを放置していると少し手をつくだけでも手首の小指側に痛みがでてしまいます。
3ヶ月以上手首をテーピングやサポーターなどで固定しても改善が見られなかった人は検査をしたら難治性のTFCCだと判明することもあります。場合によっては整形外科での手術が必要になるでしょう。
増本項先生
整形外科医
手術前にPRP療法による再生医療を行うことも選択肢になります。手術は望まない、諸般の事情で手術ができない時には考慮してみてもいいと思います。
比較的【重症ではない】場合の症状
比較的【重症ではない】場合の症状は、ドアノブを回して開けるときや、椅子から立ち上がるときに手首の靭帯などがズキッと痛みます。
また、腫れはなくても手をつくことが原因で手首の小指に痛みが出ることもあるでしょう。手関節用装具で手首を固定すれば、57%の患者は約4週間ほどで症状が緩和されます。
TFCC損傷の治し方・治療期間
TFCC損傷の治し方と治療期間は、重症か重症ではないかで異なります。MRIなどの検査をした後に重症と判断された場合は、整形外科で手術が必要です。
重症とそうでない場合、どちらにせよ何日で治るといえるものではありません。個人差はありますが、治るまでの期間は数週間、数ヶ月単位でかかってしまいます。
【重症】の場合の治し方・治療期間
- 手術はTFCC縫合手術や尺骨短縮術
- 術後4週間はギプス固定を行う
整形外科での手術時間は短時間で終わります。1度で改善しない場合は、2、3回手術を行う場合もあり、3〜4ヶ月は手首に強い負担は避ける必要があります。ギプスで固定しても手首のみの固定となるため、パソコンを使用した仕事や指先を使う家事などはできるでしょう。
比較的【重症ではない】場合の治し方・治療期間
- 湿布や薬などで炎症を抑える
- 電気治療で筋肉を緩め血流を良くする
- 腫れや痛みがある場合は冷やす
- 炎症がない場合は温熱療法を行う
重症でない場合は、安静にすることが一番です。サポーターやテーピングで固定して、関節の靭帯や軟骨にかかる負担を減らしましょう。上記の治し方を6〜12週間ほど行うと、症状の改善が期待できます。
TFCC損傷でも仕事が休めない...対処法はある?
TFCC損傷で仕事が休めない場合の対処法として、テーピングやサポーター、マッサージをするなどのセルフケアがあります。また最近では短期治療として注目されている一つが再生医療です。詳しく紹介していきます。
近年では短期治療が可能になりつつある
近年では短期治療が可能になりつつあります。その一つの例として再生医療があります。再生医療は、自分自身の幹細胞を体から取り出し、培養したものを損傷した部位に注入することで損傷箇所を修復するのです。
修復力がとても高く、関節痛や糖尿病やアンチエイジングにも取り入れられている最先端の治療法です。副作用は少なく、治療期間も短いためメリットが多いため注目されています。
増本項先生
整形外科医
幹細胞による再生医療以外にも血小板療法PRP療法も有効です。後者には色々な種類のPRPがありますが、軟骨変性のリモデリングが目標なのでLR PRPがいいと思います。
テーピングをする
- 首から親指の第2関節の2倍にテープを切る
- テープに親指を通す穴を開ける
- テープの穴に親指を通す
- 親指の側面に沿ってテープを貼る
- そのまま腕の側面に沿って貼る
- 手首の周りにも一周貼って手首を固定する
手首の不安定さがある場合は、手首に過度なストレスがかかる可能性があります。テーピングは手首のしわより少し肘側の位置で腕を一周するように巻きましょう。そうすることで、肘から手の関節まで安定性が高くなり、手の関節への負担を軽減できます。
サポーターの使用をする
手首が動かないようにサポーターを使用するのもおすすめです。小指側に曲げると痛みが出やすいため、そのような動きが出ないように固定しましょう。サポーターは誰でも装着しやすく、また繰り返し使えて経済的という側面もあります。
適切なサイズで固定をした方がよいので、できれば店頭などで見本を試着をするのが理想です。
マッサージ・ストレッチをする
TFCC損傷の痛みは手首の歪みによって手首の筋肉のバランスが悪くなり生じることもあります。腕周りの筋肉のバランスを整える前腕内側のマッサージを紹介します。ぜひ試してください。
- 肘より下の腕の内側を指でつまむ
- つまんだまま手首を5回ひねるように回す
- 手首に向けて少しずつつまむ位置をずらす
- つまむ位置をずらしながら2を繰り返す
筋肉を包んでいる筋膜の滑りが悪くなると皮膚が硬くなってしまいます。腕の皮膚をつまんで、手首をひねるマッサージで筋膜がはがれると、筋肉がうまく伸び縮みして筋力のバランスがよくなります。
TFCC損傷に労災は適用される?
TFCC損傷に労災は適用されます。労災が適用される要件や労災が適用された事例を紹介します。
労災が適用される要件
- 上肢等に負担のかかる作業を主とする業務に相当期間従事した後に発症
- 発症前に過重な業務に就労
- 過重な業務への就労と発症までの経過が医学上妥当だと認められた
上肢とは後頭部、頸部、肩甲帯、上腕、前腕、手、指を指します。
労災が適用された事例
- 工場で作業中に鉄の土台が落下した
- 左手を挟まれ左手首を負傷する
- 薬指、小指を骨折し手首はTFCCと診断される
- 日常生活を送る上で左手が上手く使えない
- 通勤中、自転車で歩道を走行した
- 路外駐車場から出てきた自動車と衝突する
- 手関節とひざ関節を捻挫する
- 手関節の痛みがあまりに強いため再検査する
- TFCC損傷と診断される
- 自動車通勤中、交差点にて事故
- 後方からの左折車の巻き込みで受傷する
- ひざと手首を痛める
- 後にTFCC損傷と判明する
事例はそれぞれですが、通勤中や勤務中の受傷は、その後の検査で整形外科などでTFCC損傷と診断された場合は、労災が適用されています。
増本項先生
整形外科医
仕事上に発生した傷害は基本、労災を使います。健康保険では治療ができません。労災を申請すると勤務先は却下する権利はありません。労災が適用されるかは基準局の判断ですので、まずは申請してみてください。
TFCC損傷で仕事を休むかは重症度次第
TFCC損傷になる原因は手首の使い過ぎが大きな原因です。重症の場合は手術で数日は休みますが、ギプス固定中もパソコンの仕事などは可能です。
検査でTFCC損傷と診断された場合は医師の指示に従い、まずは手首を固定し安静にしましょう。無理せず、痛みが続く場合などは整形外科などを受診してください。
日々の疲れを癒すなら『HOGUGU』で
日々の疲れが溜まっている方は、お家でプロのリラクゼーションを受けてみませんか?
家から出たくない日や、夜遅い時間でも、『HOGUGU(ホググ)』なら自宅で簡単にプロのもみほぐしを体験できます。セラピストが自宅や宿泊先に来てもみほぐしを行ってくれるので、わざわざ整体やマッサージ店へ出向く必要もありません。
さらに今なら、【7月限定】2000円OFFクーポンでお得にHOGUGU(ホググ)をご利用できます!是非一度お試しください。
(この記事は一部プロモーションを含みます)