胃酸過多や下痢には上巨虚（じょうこきょ）が効く！場所・効果や押すと痛い原因も

上巨虚（じょうこきょ）は東洋医学で足の陽明胃経（ようめいいけい）のツボです。「上」は上部、「巨」は大きい、「虚」は隙間の意味で、下巨虚（かこきょう）のツボの上方にあり、脛骨と腓骨の間の大きな隙間にあることに由来しています。

上巨虚（じょうこきょ）は脚の脛（すね）にあるツボです。詳細な上巨虚の位置と見つけ方を図で説明します。ツボを見つける際の参考にしてください。

上巨虚（じょうこきょ）の位置は、脛の外側にある前脛骨筋の上です。脛にあるツボの1つである足三里（あしさんり）の下、豊隆（ほうりゅう）の上に位置しています。

上巨虚を見つけるには、まず足三里のツボを探します。椅子に腰かけ、軽く膝を曲げてください。

脛の骨の前縁を指で上がっていき、指が止まる場所を見つけてましょう。そこから外側に指を動かして骨と筋肉の間のくぼみのところが足三里です。足三里から指4本分下がったところにあるのが上巨虚です。

上巨虚（じょうこきょ）は、下痢や腹痛、胃酸過多の改善、整腸作用の効果が期待できるツボです。ここでは、上巨虚の押し方を解説します。

ほかにも親指の腹で、1，2，3と徐々に強く押して、3，2，1とゆっくりと緩めていくツボ押しを1分間ほど繰り返すという押し方もあります。上巨虚を押すときは、痛いのを我慢して強く押しすぎないように注意して、気持ちいいと感じる程度の強さで押してください。

上巨虚は陽明胃経（ようめいいけい）と呼ばれる陽経（ようけい）の1つです。陽明胃経は胃腸を囲むように経由することから、下痢や腹痛、胃酸過多、便秘などの消化器系疾患の改善、整腸作用が期待できるといわれます。

上巨虚は脚の脛にあるため、脚の疲れにも使われるツボです。上巨虚の効果のなかから、特に効くといわれる症状を紹介します。

下痢はストレスや細菌感染、ウイルス感染などによって腸の動きが早くなり過ぎることで起こります。上巨虚の「巨」には大腸の意味もあります。上巨虚はストレスなどが原因の非感染性の下痢に対して効果が期待されるツボです。

陽明胃経の1つで大腸の状態を整える働きが期待できる上巨虚を押すことで、過剰な腸の動きを正常な状態に戻して、下痢の改善が期待できるのです。

腹痛も下痢と同様に、ストレスや細菌感染、ウイルス感染などで大腸が過度に動くことが原因になり得ます。こちらもストレスなどが原因の非感染性のものであれば、上巨虚が大腸の調子を整えるので改善が期待できます。

強いストレスや、細菌感染、ウイルス感染で腸の動きが行き過ぎると、必要以上に胃酸が分泌され過ぎてしまい胃酸過多になっている可能性があります。

ストレスなどが原因の非感染性のものであれば、上巨虚を押して、大腸の状態を正常な状態に整えると過剰になっていた胃酸の分泌を抑えることが期待できるのです。

ツボにはそれぞれ該当する器官があります。ツボを押して痛いということは対応する場所に不調がある可能性があると考えられます。ツボを押して気持ちいいと感じる人もいれば、痛いと感じる人もいるのは、人それぞれ体の状態に違いがあるからです。

上巨虚を押して痛いのは、ストレスなどが原因で胃酸過多や下痢、腹痛などの消化器症状が出ているサインである可能性があります。

上巨虚は、胃酸過多や下痢、腹痛の改善、整腸作用が期待できるツボです。特に大腸の状態を整える効果が期待できます。大腸の動きが過剰になり起こる下痢や腹痛の改善や、動きが鈍くなり起こる便秘の改善が期待できます。上巨虚を押して消化器の不調を解消しましょう。

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