筋膜リリースは効果なし?期間は?ローラーは無意味?セルフでのやり方も

筋膜リリース(筋膜はがし)は効果がないという噂は本当でしょうか?どの位の期間続ける方がいいのでしょうか?この記事では、筋膜リリースの効果や効果が出る期間を紹介します。セルフでのやり方も紹介するので、参考にして下さい。

専門家監修 |柔道整復師 高林孝光先生
HP
柔道整復師鍼灸師の国家資格者で「アスリートゴリラ鍼灸接骨院」院長。1978年5月12日(看護の日)生まれ。「ヒルナンデス!」(日本テレビ)で「今話題の治療家6人」に選ばれた実績を持つ。...
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柔道整復師鍼灸師の国家資格者で「アスリートゴリラ鍼灸接骨院」院長。1978年5月12日(看護の日)生まれ。「ヒルナンデス!」(日本テレビ)で「今話題の治療家6人」に選ばれた実績を持つ。アメリカやカンボジアなど日本国外でも活躍。著書には「たった10秒!子ども筋トレで能力アップ!わが子がたちまち限界突破!」(さくら舎)、「腱鞘炎は自分で治せる」(マキノ出版)、「病気を治したいなら肝臓をもみなさい」(マキノ出版)、「五十肩はこう治す」(自由国民社)、「1日7秒手を伸ばしなさい」(ダイヤモンド社)、「ひざ痛がウソのように消える!1日40秒×2ひざのお皿エクササイズ」(cccメディアハウス)など。
専門家監修 |スポーツトレーナー 今村直道先生
トレーナー歴:15年以上「運動・栄養・休養」を三位一体として若い世代のアスリートから疾患を持つ高齢者まで幅広くフィジカルサポート。大学アメリカンフットボール、高校ハンドボール、...
トレーナー歴:15年以上「運動・栄養・休養」を三位一体として若い世代のアスリートから疾患を持つ高齢者まで幅広くフィジカルサポート。大学アメリカンフットボール、高校ハンドボール、社会人アメリカンフットボールリーグX1のヘッドトレーナーを経て現在は高校サッカーのサポートに至る。同時に運動療法施設での運動指導、ボディコンテスト優勝者等のパーソナルトレーナー、東京整体学院いろは学舎トレーナーコースの非常勤講師を務める。

目次

  1. そもそも筋膜リリース(筋膜はがし)とは?
  2. 硬くなった筋膜をほぐすこと
  3. 筋膜リリースが効果ないと言われる理由は?
  4. 筋膜リリースローラーを適切に使用していない為
  5. 手技であれば効果が期待できる
  6. 筋膜リリースに期待できる効果
  7. 慢性腰痛・肩こりの緩和
  8. 猫背・反り腰の改善
  9. 運動パフォーマンスの向上
  10. 冷え性・慢性疲労の改善
  11. ダイエット・美肌効果
  12. 筋膜リリースはどの位で効果が出る?
  13. 最短2週間で効果を実感する人もいる
  14. 最低2ヶ月は続けるべき
  15. 筋膜リリースのセルフでの効果的なやり方は?
  16. 肩甲骨周りの筋膜リリース
  17. 足裏の筋膜リリース
  18. お尻の筋膜リリース

そもそも筋膜リリース(筋膜はがし)とは?

筋膜リリースとは、「筋膜はがし」とも呼ばれ、よじれた筋膜を手技や専用の道具を使ってほぐし、体の不調を取り除くことをいいます。この記事では筋膜についてや筋膜リリースによる効果について具体的に解説していきます。

硬くなった筋膜をほぐすこと

筋膜リリースとは、長時間同じ姿勢でいることや怪我などが原因の筋肉の硬直によっておこる筋膜のねじれや癒着をほぐす施術をいいます(※1)。筋膜のねじれや癒着があると、肩こりや腰痛、関節痛など体の不調が現れるのです。

そもそも、「筋膜」とは、筋肉や骨、内臓など全身の組織を包む薄い膜のことです。筋膜は体内組織をあるべき位置にとどめ、力や感覚を伝える役割があります。網目状の筋膜が接着剤のように体内組織同士を繋げ、姿勢を支える役割を果たしているのです。

今村直道先生

スポーツトレーナー

筋膜は目で見えないので皮膚で考えると分かりやすいかもしれません。肘を伸ばして肘の皮膚を摘んでみましょう。それが筋膜が癒着している状態としてその状態で肘を曲げてみてください。おそらく皮膚が突っ張って曲げ難くなるはずです。皮膚の下の筋膜でも同じようなことが起こるのです。

筋膜リリースが効果ないと言われる理由は?

筋膜リリースは整体での施術や専用道具を使用して自宅でセルフケアを行う人が多いのですが、効果がないと感じる人もいます。ここでは、効果がないと感じる理由について解説します。

筋膜リリースローラーを適切に使用していない為

筋膜リリースローラーは名前の通り、筋膜リリースを行うための道具です。しかし、長時間使用したり、間違えた使い方で使い続けたりすると、効果を感じるどころか、筋肉を傷つけて痛めてしまう場合があるのです。

痛いから効いていると勘違いをして使い続け、逆に筋肉を痛めて筋肉が硬くなってしまうということもあります。筋膜リリースローラーを使用する場合は、正しい知識の元使用することが重要です。

手技であれば効果が期待できる

整体院などで行われる手技による筋膜リリースは、筋膜の癒着やねじれによってできるトリガーポイントというしこりをピンポイントに刺激し、ほぐしていきます。筋肉と筋肉の間など細かな筋膜をほぐすことができるため、より効果を実感しやすいでしょう。

高林孝光先生

柔道整復師

治療家たちが筋膜リリースを手でやる際には力加減や触った感覚などで力加減を調整しています。筋膜ローラーなどで効果のない方は治療家にやってもらうのがおすすめです。

筋膜リリースに期待できる効果

筋膜リリースを行うと、どのような効果が得られるのでしょうか。ここでは筋膜リリースによって期待できる主な効果を5つ紹介します。

慢性腰痛・肩こりの緩和

慢性的な腰痛や肩こりは、周辺の筋膜同士が癒着し、筋肉が硬く凝り固まった状態です。筋膜リリースでトリガーポイントを刺激し、筋膜をほぐしていくことで、血行が良くなり慢性的な腰痛や肩こりが緩和されます。

高林孝光先生

柔道整復師

筋膜リリースで効果が出ない方は、不調の原因が筋膜ではないと認識できたということなのでプラスに取って欲しいです。同じ人でも部位によって効果が変わる場合もあります。

猫背・反り腰の改善

デスクワークや重いものを持つことが多い人は、猫背や反り腰のように姿勢が崩れたまま筋肉が硬直してしまう場合があります。筋膜リリースは、筋肉や骨の周りの筋膜をほぐして筋膜の伸縮性を高めます。

その結果、筋肉や骨の動きがスムーズになり、バランスのいい姿勢をとることができるのです。

運動パフォーマンスの向上

筋膜リリースは、運動パフォーマンス向上の効果が期待できます。筋膜リリースは凝り固まっていた筋膜を手技などによってほぐし、柔軟性を高めます。柔軟性が高まることによって、筋膜に覆われている筋肉や関節の可動域も広がり、ケガのしにくい身体づくりができるのです。

スポーツ選手のボディメンテナンスのほか、病気や怪我をした人のリハビリの一環としても筋膜リリースが有効とされています。

今村直道先生

スポーツトレーナー

筋膜が関係する代表的なケガで肉離れがあります。筋膜の癒着が発生している部位は筋力、柔軟性共に低下し、肉離れのリスクを高めます。肉離れはセルフケア次第でその発症リスクを限りなく低下させることができます。予防はもちろん復帰後の再発防止にも効果的です。

冷え性・慢性疲労の改善

筋膜リリースは、筋膜の癒着やねじれによっておこる慢性的な冷え性や全身疲労の改善にも効果が期待できます。筋膜リリースで筋膜をほぐすことによって、血行が促進され、血液やリンパ液の流れが良くなり、冷え性やむくみの改善につながるのです。

ダイエット・美肌効果

筋膜リリースで筋膜をほぐすと、血流が良くなり、リンパの流れも良くなります。その結果、代謝があがり、老廃物を排出しやすくなるため、運動と併用することでダイエットや美肌効果が期待できます。

筋膜リリースはどの位で効果が出る?

筋膜リリースの効果はどの程度で実感できるのでしょうか。ここでは、筋膜リリース体験者の口コミを踏まえて効果を実感する期間について紹介します。

最短2週間で効果を実感する人もいる

筋膜リリースを始めて大幅な変化は見られないものの、2週間で効果を実感している人もいます。しかし、効果が見えたからといってすぐにやめてしまうとまた元に戻ってしまうため、ある程度継続して行うことが重要です。

ごま🍙アラサーダイエット記録

@kiroku_around30

最近太ってるはずなんだけど、2週間くらい?ほぼ毎日筋膜リリースと顔の浮腫みとりマッサージしてるから、身体は多少むちったけど、顔はわりとすっきりしてるしフェイスラインと首筋褒めてもらうことが増えた😳✨✨

最低2ヶ月は続けるべき

2ヶ月程度継続すると、目に見えた効果を実感できるようになってきます。初めのうちは元に戻ってしまっていた身体も継続することで筋膜がほぐれ、身体の変化が定着していきます。

カスミン

@vtmntmy

筋膜リリース始めてそろそろ2ヶ月。最初はわー解れて細くなった、と思ってもすぐ元どおりに(太く)戻るんだけど、だんだん、細い方が「モト」に変わりつつある気がする。形状記憶の記憶が、変わっていきつつあるのを感じるわ〜。

ふくらはぎのオハナシでした🙂

高林孝光先生

柔道整復師

筋膜リリースは、選手が自分でやった方がパフォーマンスが上がると言われる方もいます。揉み返しの言葉があるように触られるとくすぐったくて力が入る方はセルフメンテナンスがおすすめです。

筋膜リリースのセルフでの効果的なやり方は?

セルフケアで筋膜リリースを行う場合、テニスボールなどの道具を使うことで手の届きにくい背中などの背面部分のトリガーポイントを含む筋膜を効率よくほぐすことができます。ここでは体の部位別にセルフで行う筋膜リリースの方法を紹介します。

肩甲骨周りの筋膜リリース

長時間のパソコンやスマホの使用で肩こりが辛い、猫背ぎみという人は、肩甲骨周りの筋膜が凝り、癒着している場合があります。テニスボールを使用した肩甲骨周りの筋膜リリースの方法について紹介します。

肩こりに効く筋膜リリース
  1. テニスボールを肩甲骨の内側に当て仰向けに寝る
  2. 膝を立てテニスボールに体重をかける
  3. ボールを当てた側の腕を円を描くように動かす
  4. 40秒程度を目安に左右おこなう

痛いと感じるほど体重を乗せてしまうと、逆に筋肉を痛める可能性があります。膝を立ててテニスボールに体重を乗せる際は、痛気持ちいい程度にとどめましょう。

足裏の筋膜リリース

慢性的な冷え性に悩んでいる人や筋膜リリース初心者の人は、足裏の筋膜リリースが簡単に行うことができ、おすすめです。

足裏の筋膜リリース
  1. テニスボールを足裏で踏む
  2. 気持ちいい程度に体重を乗せる
  3. 体重をかけながら上下にボールを転がす
  4. 左右20秒を3セットおこなう

慣れてきたら少し硬めのボールや秒数を長くして行いましょう。ただし、痛いと思うほどの圧力は必要ありません。痛気持ちいい程度の圧力で行いましょう。

お尻の筋膜リリース

腰痛が辛いという人は、腰回りだけでなくお尻の筋肉の凝りが原因となっている場合があります。お尻をほぐすことによって腰痛だけでなく、ヒップアップの効果も期待できます。

お尻の筋膜リリース
  1. お尻の外側にテニスボールを置いて床に座る
  2. 両腕をお尻の少し後ろにつき上体を支える
  3. ボールを置いた反対側の脚を立てる
  4. 立てた足にボールを置いた側の足を引っかける
  5. ゆっくり上下にお尻でボールを転がす
  6. 両側45秒ずつ2セットおこなう

腰痛がある人は特に痛みを感じやすいため、力加減に注意しましょう。

筋膜リリースはセルフだけでなくプロの施術を受けるのもおすすめ

整体院などのプロの施術は、トリガーポイントの位置を的確に把握し、自分では刺激できない部分まで正しい方法で刺激を与え、ほぐしていきます。セルフケアでの筋膜リリースに物足りなさを感じる人は、整体院でプロの施術を受けることをおすすめします。

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