【簡単】縫工筋をほぐすストレッチ|硬い原因は?ストレッチや筋膜リリースの方法も

縫工筋(ほうこうきん)は太ももにある筋肉です。縫工筋が硬いと、股関節の可動域が悪くなるので注意が必要です。この記事では、縫工筋のほぐし方を【ツボ押しマッサージ・筋膜リリース・ストレッチ】などに分けて紹介します。縫工筋をほぐすストレッチの効果や硬い時のデメリットも紹介するので、参考にして下さい。

専門家監修 |柔道整復師 高林孝光先生
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柔道整復師鍼灸師の国家資格者で「アスリートゴリラ鍼灸接骨院」院長。1978年5月12日(看護の日)生まれ。「ヒルナンデス!」(日本テレビ)で「今話題の治療家6人」に選ばれた実績を持つ。...
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柔道整復師鍼灸師の国家資格者で「アスリートゴリラ鍼灸接骨院」院長。1978年5月12日(看護の日)生まれ。「ヒルナンデス!」(日本テレビ)で「今話題の治療家6人」に選ばれた実績を持つ。アメリカやカンボジアなど日本国外でも活躍。著書には「たった10秒!子ども筋トレで能力アップ!わが子がたちまち限界突破!」(さくら舎)、「腱鞘炎は自分で治せる」(マキノ出版)、「病気を治したいなら肝臓をもみなさい」(マキノ出版)、「五十肩はこう治す」(自由国民社)、「1日7秒手を伸ばしなさい」(ダイヤモンド社)、「ひざ痛がウソのように消える!1日40秒×2ひざのお皿エクササイズ」(cccメディアハウス)など。

目次

  1. 縫工筋はどこの筋肉?役割は?
  2. 太ももの前にあり、股関節と膝関節をつないでいる筋肉
  3. ももをねじる動作をする役割がある
  4. 縫工筋をほぐすストレッチ5選
  5. 縫工筋のほぐし方①腰をねじるストレッチ
  6. ①足を開いて立つ
  7. ②膝が90度になるように曲げ、両手を置く
  8. ③ストレッチする側の太ももに手で圧をかける
  9. ④腰から上を反対側にねじる
  10. ⑤呼吸を5〜10回行う
  11. 縫工筋のほぐし方②外旋筋を伸ばすストレッチ
  12. ①両膝を立てて体育座りをする
  13. ②両足を肩幅以上に広げ、両手を後ろにつく
  14. ③片方の足を内側に入れて股関節をねじる
  15. ④左右を入れ替えて同様に行う
  16. 縫工筋のほぐし方③屈曲・外旋動作を楽にするストレッチ
  17. ①うつ伏せになる
  18. ②左手で左足首か足の甲をつかむ
  19. ③左手で足首を外側へ倒す
  20. ④10秒間キープする
  21. 縫工筋のほぐし方④テニスボールを使った筋膜リリース
  22. ①床や椅子に片足だけあぐらをかくように座る
  23. ②膝の皿の約10cm上の内側にテニスボールをあてる
  24. ③片足1~2分を目安にマッサージする
  25. 縫工筋のほぐし方⑤ツボ押しマッサージ
  26. ①腰が90度になるように椅子に座る
  27. ②髀関(ひかん)を指圧する
  28. 縫工筋をほぐす効果はある?硬いとどうなる?
  29. 縫工筋をほぐす効果
  30. 縫工筋が硬い時のデメリット

縫工筋はどこの筋肉?役割は?

縫工筋(ほうこうきん)は、足にある筋肉の1つです。縫工筋はどんな役割をしているのでしょうか。まずは、縫工筋の場所や役割についてくわしく解説します。

太ももの前にあり、股関節と膝関節をつないでいる筋肉

縫工筋は、太ももの前にある筋肉です。股関節と膝関節をつないでおり、人体のなかで最も長い筋肉ともいわれています。膝の内側で、縫工筋と半腱様筋、薄筋の腱と一緒についている部分は、3つの腱がガチョウの足ヒレに似ているため、「鵞足」とも呼ばれています。

高林孝光先生

柔道整復師

縫工筋は、あぐらをする時に使う筋肉です。あぐらをかいて作業する縫工職人たちが使う筋肉なので、縫工筋と言われています。

ももをねじる動作をする役割がある

縫工筋は、ももをねじる動作をするときに働きます。たとえば、股関節の外旋や外転、膝から下の内旋などの動作などです。ほかには、股関節や膝を曲げるときにも関わっている筋肉です(※1)。

主に、足を曲げる、横に動かす、ボールを蹴るなどの動作をするときにこの筋肉が働くといわれています。

縫工筋をほぐすストレッチ5選

縫工筋はほぐすのが難しい筋肉だといわれていますが、硬くなっているときにはどんな方法で柔らかくすればよいのでしょうか。縫工筋をほぐすストレッチを5つ紹介します。ツボ押しや筋膜リリースなどで縫工筋の凝りをほぐす方法も紹介するので、参考にしてください。

縫工筋のほぐし方①腰をねじるストレッチ

縫工筋を緩めるストレッチの1つが、腰をねじるストレッチです。太もも内側の内転筋群もストレッチでき、スポーツ選手などもウォーミングアップに取り入れているといわれています。簡単な動作なので、ぜひ取り入れてみましょう。

①足を開いて立つ

足を肩幅に開いて立ちます。

②膝が90度になるように曲げ、両手を置く

膝が90度になるように曲げ、膝の上に両手を置きます。膝をできるだけ90度に近い角度に曲げることで、膝の内側が伸びやすくなります。

③ストレッチする側の太ももに手で圧をかける

ストレッチする側の太ももに手で圧をかけます。

④腰から上を反対側にねじる

圧をかけながら、腰から上を反対側にねじります。

⑤呼吸を5〜10回行う

呼吸を5〜10回行いましょう。反対側も同様にストレッチしてください。

縫工筋のほぐし方②外旋筋を伸ばすストレッチ

次に紹介するのは、簡単にできる外旋筋を伸ばすストレッチです。股関節を内旋させながら行うもので、骨盤と股関節のバランスを調整したり、外旋筋の柔軟性を高めたりする効果を期待できます。

①両膝を立てて体育座りをする

両膝を立てて体育座りをします。

②両足を肩幅以上に広げ、両手を後ろにつく

両足を肩幅以上に広げ、両手を後ろにつきましょう。

③片方の足を内側に入れて股関節をねじる

片方の足を内側に入れて、股関節をねじります。もう片方の足も同様にねじりましょう。このとき、膝を床につけるとストレッチ効果が高まり、凝りを緩めやすくなります。

④左右を入れ替えて同様に行う

左右を入れ替えて同様にの動作を行います。無理をしたり、やりすぎたりすると症状の悪化や内股を引き起こすこともあるので、できる範囲で行いましょう。

縫工筋のほぐし方③屈曲・外旋動作を楽にするストレッチ

膝関節の屈曲や股関節の外旋などの動作を楽にするストレッチは、高齢者でも簡単にできるのでおすすめです。骨盤や股関節のインナーマッスルを伸ばす効果を期待できるため、骨盤内の血行促進にもつながるでしょう。

①うつ伏せになる

ヨガマットなどの上にうつ伏せになります。

②左手で左足首か足の甲をつかむ

左手で左足首か足の甲をつかみましょう。

③左手で足首を外側へ倒す

左手で足首を外側へ倒します。膝を曲げて、足を倒すことで膝関節の屈曲筋群と股関節の外旋筋を伸ばす効果を期待できます。筋肉が硬くなっている方の足は、時間をかけてゆっくり伸ばしましょう。

④10秒間キープする

そのままの状態を10秒間キープします。反対側も同様に行いましょう。

高林孝光先生

柔道整復師

縫工筋の3番目のストレッチですが、伸び感が足りない時は太ももの前面にクッションを入れてあげると伸び感が増します。足首よりも足の指先を持つと伸び感がさらにアップします。

縫工筋のほぐし方④テニスボールを使った筋膜リリース

テニスボールを使って、縫工筋のトリガーポイントをほぐす方法です。縫工筋の筋膜リリースを行うときは、太ももの内側をもみほぐしましょう。膝を伸ばした状態で行う場合も、同様に縫工筋を柔軟にする効果が期待できます。

①床や椅子に片足だけあぐらをかくように座る

床や椅子に片足だけあぐらをかくように座ります。

②膝の皿の約10cm上の内側にテニスボールをあてる

膝の皿の約10cm上の内側にテニスボールをあてます。硬いと感じるところを押していきましょう。

③片足1~2分を目安にマッサージする

片足1~2分を目安にマッサージします。反対側も同様の動作を行いましょう。

縫工筋のほぐし方⑤ツボ押しマッサージ

縫工筋を柔らかくする方法の1つに、ツボ押しマッサージがあります。縫工筋をほぐす効果が期待できるツボは「髀関(ひかん)」です。髀関は、股関節を曲げるときや歩行時の太ももの痛みに効果的といわれています。

①腰が90度になるように椅子に座る

まずは、腰を90度にして椅子に座ります。

②髀関(ひかん)を指圧する

親指を使って、髀関(ひかん)のツボを指圧します。座った状態で太ももの付け根を触ると、太ももの外側にこりこりする場所があります。その内側のへこんだところが髀関です。親指にゆっくりと力を入れて、痛みを感じない程度に指圧しましょう。

縫工筋をほぐす効果はある?硬いとどうなる?

縫工筋が硬い主な原因は、筋肉の使い過ぎや、筋肉への過剰な負担などです。ジャンプやランニングなどを頻繁に行う人、X脚・扁平足の傾向が強い人に起こりやすいといわれています。股関節周囲筋や大腿部の柔軟性が乏しく、腱に負担がかかりすぎている人も同様です。

では、縫工筋をほぐすとどのような効果があるのでしょうか。縫工筋が硬い時のデメリットと合わせて解説します。

縫工筋をほぐす効果

・下半身の動きが安定する
・股関節から膝関節の動きがスムーズになる
・腰痛改善

縫工筋が凝り固まったままだと、可動域が制限されてしまいます。しかし、硬くなった縫工筋を緩めることで股関節や膝関節の動きがスムーズになって、下半身の動きを安定させる効果を期待できるのです。

歩いたり走ったりするときも、骨の動きを筋肉がサポートしてくれるようになり、動作が楽になるでしょう。また、縫工筋に柔軟性をもたせることで、骨盤の前傾を防ぐ効果も期待できるため、腰痛改善にもつながります。

高林孝光先生

柔道整復師

縫工筋が短くなると骨盤の前傾がみられます。現場では骨盤の後傾があって、縫工筋の付着部に炎症が起こる場合があります。前屈をして手のひらが床にピタッとつかない場合は骨盤後傾を疑って下さい。

縫工筋が硬い時のデメリット

・股関節の前が痛む
・鵞足炎
・可動域が狭くなる
・腰痛になりやすい

縫工筋が硬いときには、股関節や膝関節にデメリットが生じます。たとえば、膝の内側に痛みを生じる「鵞足炎(がそくえん)」になりやすいことです。鵞足炎は、筋肉を使いすぎてストレスがかかっているときに起こることが多いといわれています。

縫工筋は骨盤の外側から膝にかけて伸びており、この筋肉が凝り固まると骨盤が前傾してしまい、腰痛を引き起こすこともあります。

ほかには、縫工筋が硬いときには、股関節や膝関節の動きがスムーズにできなくなるため、可動域が狭くなるというのもデメリットになるでしょう。

縫工筋をほぐして柔らかくしよう

縫工筋が硬くなると、膝関節や股関節の動きが安定しなくなったり、膝に痛みが生じたりします。筋肉を緩めることでさまざまな効果が期待できるので、縫工筋をほぐして柔らかくしましょう。

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