肩外兪（けんがいゆ）のツボは背中の筋肉や肩の痛みに効果的！効能や場所を解説！

肩外兪（けんがいゆ）は、東洋医学でいう小腸経に属する手を流れる経絡のツボです。「肩外」は肩甲骨の外側、「兪」には気が出入りする兪穴の筒という意味があります。肩外兪の効果や場所、押し方について解説します。

肩外兪が効くといわれる症状は肩凝り、首凝りです。特に肩から肩甲骨の外側にかけての重苦しさや痛みを和らげる効果が期待できます。

肩外兪が属する手の太陽小腸経は、小指の外側から始まり上肢の背部内側や肩甲骨、頚部後部を通り耳で終わります。そのため、経絡が通る手関節の病気や前腕屈筋群、肩甲骨、肩外側後側、頚部の痛みのほか耳鳴りに効果があるといわれるのです。

肩甲骨周辺の筋肉は、バストを引き上げる働きをします。肩外兪を押すと、肩甲骨周囲の筋肉が活性化されるため、バストアップ効果も期待できます。

肩外兪（けんがいゆ）は、肩の背中側に位置するツボです。くわしい肩外兪のツボの場所と簡単な見つけ方を紹介します。

肩外兪の位置は、肩甲骨の内側の角の際のくぼみにあります。肩甲骨の内側縁の上端で、ちょうど第1胸椎棘突起下縁の高さです。

肩外兪を見つけるには、まず肩甲骨の上部内側の角を反対の手で確認します。骨の内側のきわにあるくぼみが肩外兪です。押すと痛みを感じやすい場所です。

肩外兪は背中側のツボではあるものの、手の届く場所に位置しているためひとりで指圧することができます。肩外兪の押し方を紹介します。

ツボを押すだけでなく、押しながら動かすことでより効果があるといわれています。肩凝りや首凝りの解消には、肩の上にある「肩井（けんせい）」も一緒に指圧するのがおすすめです。肩外兪に手が届かない場合は、ツボ押し用のグッズを使用するとよいでしょう。

一般的にツボを押して痛いとき、該当する器官に不調があるといわれています。ただし、指圧による痛みだけが原因とは限りません。肩外兪を押すと痛い原因や、受診するべきかどうかを解説します。

肩外兪は、肩凝りや首凝りがあると押したときに痛みを生じることがあります。それ以外にもツボを押したことによる痛みのほかに、考えられる原因があるため注意が必要です。

猫背やストレートネックの人では、首を通る肩甲背神経が圧迫されがちです。首の神経が圧迫されると、ほかの部位に痛みを生じることがあります。圧迫されている神経の場所により、痛みの出るところが違うのが特徴です。

肩外兪のツボの場所には肩甲挙筋の停止部があるため、肩凝りが悪化して肩甲挙筋が緊張し硬くなっていると押すと痛みを生じることがあります。片方だけが痛い場合は、姿勢の悪さから片方の筋肉だけが硬くなっている可能性もあります。

肩甲骨周囲の骨や腱の損傷も痛みの原因のひとつです。関連痛あるいは放散痛と呼ばれる、別の場所の不調が原因で起こる痛みもあります。内臓の疾患が原因で肩甲骨の内側に痛みを生じることがあるのです。骨や腱の損傷や関連痛は押さなくても痛いケースがほとんどです。

肩外兪を押したときの痛みには、病院を受診するべきものもあります。病院を受診する目安は以下の通りです。

肩外兪のツボ押しやストレッチ、姿勢など日常生活の見直しなどでも症状が改善しない場合は整形外科を受診しましょう。けがの心当たりがあるときも、受診をおすすめします。

骨や腱などに異常がない場合は、内科や循環器科を受診します。分からない場合は、まず整形外科やかかりつけ医に相談するとよいでしょう。

肩外兪（けんがいゆ）は、肩凝りや首凝りに効果があるといわれるツボです。長時間のデスクワークなどで肩が凝ったときは、肩外兪のツボを押して肩凝りを解消しましょう。

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