足の付け根(内側)が痛い時のストレッチ|原因を理学療法士が解説
【理学療法士監修】足の付け根の内側が痛い原因は、何が考えられるのでしょうか?女性に多い疾患や急に起こる痛みなど原因はさまざまです。この記事では、股関節が痛い原因について解説します。寝ながら簡単にできるおすすめのストレッチも紹介するので、参考にしてください。
目次
- 足の付け根の内側だけが痛い原因は?
- 変形性股関節症
- 鼠径ヘルニア
- 座っている時間が多い
- 股関節のオーバーユース
- 他の病気の可能性も
- 足の付け根の内側が痛い時におすすめのストレッチ3選
- 足の付け根(内側)のストレッチ①あぐらで内転筋群と腸腰筋を伸ばす
- ①あぐらをかいて座り片脚を開く
- ②床に手をつき体をひねる
- ③30秒キープし緩める
- 足の付け根(内側)のストレッチ②寝ながら内転筋を伸ばす
- ①仰向けに寝て片足を上げ90度に曲げる
- ②膝を外側に開く
- ③足の付け根の内側が伸びたら30秒キープする
- 足の付け根(内側)のストレッチ③立位で内転筋群を伸ばす
- ①足を広げて立つ
- ②片膝を曲げ腰を落とす
- ③30秒キープする
- 足の付け根(内側)のストレッチのポイントは?
- 適切な回数を守る
- 体を反らさない
- ゆっくりと行う
足の付け根の内側だけが痛い原因は?
足の付け根の内側だけが痛いとき、何が原因なのでしょうか。痛みが一時的であれば心配する必要はないものの、不安があるときは病院を受診しましょう。足の付け根の内側だけが痛いときに考えられる原因について解説します。
変形性股関節症
変形性膝関節症は、足の付け根である股関節の軟骨がすり減り痛みを生じる疾患です(※1)。初期症状では、立つときや歩くときに軽く痛みます。女性に多いといわれ、早期治療で痛みの緩和と進行を遅らせることができるため、自分で判断せず病院の受診をおすすめします。
鼠径ヘルニア
鼠径ヘルニアも、足の付け根の内側が痛い原因です。足の付け根の腹膜から臓器の一部が飛び出すことで痛みを生じます。初期の痛みは引きつるような軽いもので、悪化すると歩くと痛みが激しく自分で動けなくなるケースもあります。
座っている時間が多い
座っている時間が多い人でも、足の付け根の内側が痛くなることがあります。股関節を使わず同じ姿勢を続けることで、筋肉や靱帯が硬くなります。股関節が硬いと可動域が狭くなり、急に歩くと痛みを生じる原因となるのです。
股関節が硬くなる原因にはほかにも、姿勢の悪さや骨盤の歪み、血行不良などが挙げられます。違和感があるときはストレッチなどで時々伸ばすと、痛みの予防につながります。
股関節のオーバーユース
股関節のオーバーユースも、足の付け根の内側に痛みを生じる原因です。股関節を使い過ぎることで負担がかかるためです。マラソン、サッカーなどのスポーツをしている人に起こることがあります。
三好裕也先生
理学療法士
体幹やインナーマッスルが弱くなっていることも股関節が痛くなる原因です。日常生活やスポーツで動く時に太ももの筋肉に頼るクセがついていることで、筋肉が硬くなり股関節周りの血行不良を起こします。ストレッチと合わせて、手軽に体幹を鍛えることができるピラティスもおすすめです。
他の病気の可能性も
・坐骨神経痛
・バージャー病
・グロインペイン症候群
・糖尿病
・鼠径リンパ肉芽腫
・関節リウマチに伴う股関節症
・大腿骨骨頭壊死症
足の付け根の内側が痛い原因には、慢性疼痛と呼ばれるものがあります。関節炎や糖尿病などの慢性的な疾患に伴う痛みやガンの治療によるもの、原因が分からないものを総じたのが慢性疼痛です。
そのほか、性感染症の症状や女性では出産をきっかけに足の付け根に痛みが起こることもあります。足の付け根の内側が痛くなる原因はさまざまで、自分で誤った判断をしないよう、違和感を感じたら専門家に相談することをおすすめします。
足の付け根の内側が痛い時におすすめのストレッチ3選
足の付け根の内側が痛い原因が、股関節周りの筋肉・筋膜が硬くなっていることや血行不良であれば、ストレッチで簡単に改善できます。股関節の内転筋を緩め、筋肉の柔軟性と可動域、血行を自分で改善でき、痛みを緩和し歩くときも楽になるためおすすめです。
足の付け根(内側)のストレッチ①あぐらで内転筋群と腸腰筋を伸ばす
座ってできるストレッチで、足の付け根の内側にある内転筋群と、股関節から背骨につながる腸腰筋を伸ばします。開脚が難しい人にも簡単にできるストレッチです。
変形性股関節症の治療にもストレッチが用いられることがあるものの、禁忌となる動作があります。疾患がある場合は、主治医や専門家に相談して行いましょう。
①あぐらをかいて座り片脚を開く
あぐらをかいて床に座り、外に開いた側のつま先は前に倒します。脚を開く角度は、痛みのない範囲でかまいません。続けることで可動域が広がります。
②床に手をつき体をひねる
両手を曲げている脚の外側の床に置き、体をひねります。上半身は起こしたまま、そけい部を床の方へ下げるように意識しましょう。
③30秒キープし緩める
足の付け根の内側と骨盤の前側の筋肉が伸びていることを意識しながら、30秒キープします。呼吸を止めず、深呼吸しながら行いましょう。痛みや違和感を感じたら、無理せず中止してください。
足の付け根(内側)のストレッチ②寝ながら内転筋を伸ばす
寝ながら足の付け根の内側を伸ばすストレッチのやり方を紹介します。初心者でも簡単にでき、内転筋群を伸ばすにはおすすめです。
①仰向けに寝て片足を上げ90度に曲げる
足の付け根と膝の2点が90度になるように曲げましょう。足を上げるとつらい場合は、足を床につけたまま膝を立てた姿勢でもかまいません。
②膝を外側に開く
膝を床につける必要はありません。足の付け根の内側を伸ばすことが大切です。股関節に痛みのない範囲で開き、反対側の骨盤が浮かないよう意識しましょう。
③足の付け根の内側が伸びたら30秒キープする
足の付け根の内側が伸びているところで30秒キープします。股関節や骨盤の外側に痛みがあるときは、無理せず中止しましょう。続けることで膝を開く角度が広くなります。
足の付け根(内側)のストレッチ③立位で内転筋群を伸ばす
立った姿勢で内転筋群を伸ばすストレッチは、股関節の柔軟性の向上や足の付け根のこり解消に適しています。難易度が低く、ストレッチに慣れていない人におすすめです。
①足を広げて立つ
肩幅よりやや広めに足を開きましょう。姿勢を安定させたい場合は、膝上あたりに手をついてもかまいません。片方のつま先は外に向けます。
②片膝を曲げ腰を落とす
つま先を外に向けた側の膝を曲げます。膝の向きは外を向くように曲げましょう。開く脚の幅や腰を落とす深さによって、股関節のストレッチの強さを調節できます。
③30秒キープする
伸ばしている方の足の裏を床から離さないようにすることで、足首へ負担がかかりません。立位でのストレッチが困難な場合は、椅子に座って行ってもよいでしょう。
足の付け根(内側)のストレッチのポイントは?
ストレッチには、血行促進や筋肉の柔軟性の向上、リラックス効果などが期待できます。ストレッチの効果をより実感するためには、正しく行うことが大切です。足の付け根の内側をストレッチするときのポイントを紹介します。
適切な回数を守る
足の付け根の内側のストレッチは、繰り返し行うことで可動域が広くなるのが実感できます。ただし、負荷をかけすぎると悪化の原因になるため、適切な回数を守ることが大切です。
同様にストレッチを行うタイミングも注意すべき点です。急に股関節を動かすことも痛める原因となるので、寝起きのストレッチも避けましょう。
体を反らさない
体を反らす動作は腰への負担が大きく、連動する股関節への負荷も強くなります。そのため、体を反らすストレッチは、足の付け根の内側が痛いときには適さないのです。股関節が硬くなっているときは、悪化や負傷の可能性があるため注意しましょう。
ゆっくりと行う
足の付け根の内側をストレッチするときは、ゆっくりと行いましょう。股関節の柔軟性がなく、勢いで急に伸ばそうとすると悪化する可能性があります。ストレッチでかける負荷も同様に大切で、痛みや違和感のない範囲で行うよう意識しましょう。
三好裕也先生
理学療法士
筋肉は時間をかけてあげるとよくほぐれますので、勢いをつけず20~30秒を目安に気持ちよくストレッチしてあげてください。
足の付け根の内側の痛みは正しいストレッチで解消しよう
足の付け根の内側の痛みには、さまざまな原因が考えられます。女性特有のものや治療が必要な疾患もあるため、病院を受診することが大切です。足の付け根の筋肉が硬くなっていることが原因なら、正しくストレッチを行うことで解消しましょう。
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