筋膜リリース(フォームローラー)が痛い理由|ふくらはぎ・内ももなど部位別に
筋膜リリース(フォームローラー)をすると翌日などに太ももやふくらはぎが痛くなる原因は何でしょうか?揉み返しが理由でしょうか?この記事では、筋膜リリースが痛い時の原因や対処法を解説します。また、筋膜リリースの効果的な使い方や注意点も紹介するので参考にしてください。
目次
筋膜リリースとは?
筋膜リリースとはどういうものなのでしょうか。硬くなった筋膜をほぐし、不調の改善を目指す施術を総じて筋膜リリースといい、整体などでも行われます。筋膜リリースについて、具体的に解説します。
筋膜のねじれを解消すること
筋膜リリースとは、筋膜のねじれをほぐすことです(※1)。筋膜は、筋肉や内臓を包む膜で、コラーゲンやエラスチン繊維で構成されます。長時間同じ姿勢を続けたり姿勢が悪かったりすることが原因で、筋膜が一カ所に集まりねじれてしまいます。
筋膜リリースに用いられることの多いフォームローラーは、例えば太ももを上に乗せ転がし硬くなった筋膜をほぐすなどセルフでできる方法です。整体のように施術の手技が必要ないため誰にでも簡単に行えるものの、正しいやり方や注意点もあります。
筋膜リリース(フォームローラー)をすると痛い原因
本来、フォームローラーを使った筋膜リリースが原因で痛みを感じることはほとんどありません。もし筋膜リリースをすると痛いときは理由があります。筋膜リリースが痛い理由について解説します。
長時間使いすぎている
フォームローラーを長時間使いすぎることが原因で、痛みを生じることがあります。筋膜リリースでは、筋膜が癒着した筋肉にも刺激が加わります。長時間行うと筋肉や血管、皮膚などをを痛めるという理由から、使用時間には注意が必要です。
今村直道先生
スポーツトレーナー
スマホを見ながら、お喋りしながら等の「ながら筋膜リリース」もリラックスできて気持ち良いですが、そちらに夢中になってしまいやり過ぎてしまうこともあります。不安な方はこのページの下記の時間を目安にスマホのタイマー等を活用して時間管理をしながら実施するといいでしょう。
体重をかけすぎている
フォームローラーで体重をかけすぎることも痛い理由のひとつです。強く負荷をかける方が効果がありそうだと、体重をかけすぎてしまっては筋肉などに負担がかかります。体重をかけすぎると負傷の理由になってしまうのです。
今村直道先生
スポーツトレーナー
フォームローラーの代替品としてボールやラップの芯が有名ですが、基本的に直径が小さく硬い物ほど一点にかかる圧が強くなります。ボールで例えるとサッカーボール→テニスボール→ゴルフボールの順に圧が強くなります。初めのうちは圧が弱いもので実施するとリスクを抑えられます。
揉み返しが起きている
フォームローラーを頻繁に使っていると、揉み返しが起こる理由になっていることもあります。揉み返しとは、マッサージや整体などの力の強さが原因で、施術後に痛くなることです。筋膜リリースも同様の理由から、太ももなど体重がかかりやすい部位は注意しましょう。
【部位別】筋膜リリース(フォームローラー)が痛い原因
筋膜リリースが痛い理由は、正しく行えていないことのほかにも考えられます。筋膜や筋肉が硬くなっていると、刺激を与えると痛いと感じることがあるのです。部位別に筋膜リリースが痛い理由を解説します。
太ももが痛い場合
フォームローラーで太ももが痛いときは、便秘や生理痛がある場合、片足に体重をかける癖があるなどの理由が考えられます。骨盤に歪みがあったり腰痛が原因で痛いと感じることもあります。腰周りの筋肉は太ももとつながっているため、影響を受けやすいからです。
ふくらはぎが痛い場合
フォームローラーでふくらはぎが痛いときは、立ち仕事や同じ姿勢を続けることによる下肢の疲労が原因になっていることがあります。脚がむくんでいたり疲れているときにふくらはぎが痛いと感じるでしょう。
筋膜リリース(フォームローラー)をすると痛い時の対処法
フォームローラーで筋膜リリースをすると痛いときは、どのように対処するべきなのでしょうか。間違ったやり方をしていないか見直す対処方法を紹介します。
使用時間を一部位あたり60秒ほどに収める
フォームローラーには、適切な使用時間があり、一部位あたり60秒ほどが適正です。長く行ってもより効果が得られるものではなく、反対に短すぎても改善されません。
体重をかけすぎないようにする
体重をかけすぎないことも痛いときの対処方法です。より効果を得ようと体重をかけすぎる人もいるのではないでしょうか。強い圧は刺激が強すぎ、筋肉など周囲の器官に負担をかけてしまいます。体重をかけすぎないように心がけましょう。
今村直道先生
スポーツトレーナー
体が冷えていたり、長時間同じ姿勢を取った後など、筋肉が硬く血行不良の状態でフォームローラーをいきなりすると痛みが強く出ることがあります。その場合はお風呂に浸かる、湯たんぽで温める、ウォーキングといった軽い有酸素運動をして血行を良くしてから実施するといいでしょう。
筋膜リリース(フォームローラー)の効果的なやり方
太ももの筋膜リリースをフォームローラーで行う効果的なやり方を紹介します。セルフで筋膜リリースができれば、整体などに通う必要がなく手軽です。マッサージのように手技も必要ないため、セルフでやってみましょう。
- うつぶせになる
- 太ももの下にフォームローラーを置く
- 腕で上半身を浮かす
- 体を前後に動かす
むくみや疲れなどの改善に効果的な太ももの筋膜リリース法です。体を前後に動かし太ももの前側をほぐします。太ももへの施術で脚の血流がよくなり、むくみを解消します。
筋膜リリース(フォームローラー)の注意点
筋膜リリースをフォームローラーで行うときは、いくつか注意点があります。体に負担がかかり、怪我などのトラブルを起こさないための注意点を紹介します。
①いきなり体重をかけすぎない
いきなり体重をかけてしまうと、突然の刺激で体への負担が大きく痛める可能性があります。優しく弱い力加減から始め、徐々に圧をかけましょう。
②怪我や病気のときは控える
怪我や病気を抱えているときの筋膜リリースはおすすめしません。特に血管や関節、骨に異常があるときは筋膜リリースだけでなく、手技によっては整体なども悪影響を及ぼすことがあります。
③痛みが取れない、悪化したときは病院へ
正しく筋膜リリースを行っても、痛みが取れなかったり悪化するようなら病院を受診しましょう。痛みの原因が筋膜ではなく、ほかの病気や怪我が原因になっている可能性があるからです。自己判断はせず、専門家に相談するとよいでしょう。
筋膜リリースが痛いときはやり方を工夫しよう
筋膜リリースが痛いときは、正しく行えているかやり方を見直し工夫して行うとよいでしょう。プロのような手技を必要とせずに硬くなった筋膜と筋肉をほぐせるフォームローラーで、手軽に筋膜リリースをしましょう。
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