硬い三角筋をほぐすストレッチ|肩こりに効果的!《前部・中部・後部》別に紹介
三角筋(さんかくきん)は肩を覆う筋肉の一つで、主に腕や肩を動かす動作を行います。三角筋が硬いと肩こりや巻き肩などの不調につながるので注意が必要です。この記事では、三角筋のほぐし方を【ツボ押しマッサージ・筋膜リリース・ストレッチ】などに分けて紹介します。三角筋をほぐすストレッチの効果や硬い時のデメリットも紹介するので、参考にして下さい。
目次
- 三角筋はどこの筋肉?役割は?
- 腕の付け根にある筋肉
- 腕や肩の全ての動きに関わる
- 三角筋のほぐし方のコツは?
- 肩や腕のストレッチを行う
- 三角筋をほぐすストレッチ5選
- 三角筋のほぐし方①前部のストレッチ
- ①テーブルや椅子に背を向けて立つ
- ②片方の手をテーブルに置く
- ③膝を曲げて体を下げ、30秒間キープ
- ④反対側も同様に行う
- 三角筋のほぐし方②中部のストレッチ
- ①左肘を右手で持つ
- ②斜め下に腕を引き寄せ20~30秒間キープ
- ③左右3セットずつ行う
- 三角筋のほぐし方③後部のストレッチ
- ①右腕を前に伸ばす
- ②左腕を使って右腕を胸に引き寄せる
- ③腕を伸ばしたまま10秒キープ
- 三角筋のほぐし方④テニスボールを使った筋膜リリース
- ①横向きに寝る
- ②マッサージボールを肩の後ろにあてる
- ③肘を床につけ前腕を内側~外側に動かす
- 三角筋のほぐし方⑤ツボ押しマッサージ
- ①腕を曲げて右手を腰にあてる
- ②左手の中指を臀臑(ひじゅ)にあてる
- ③5秒間指圧する
- 三角筋をほぐす効果はある?硬いとどうなる?
- 三角筋をほぐす効果
- 三角筋が硬い時のデメリット
三角筋はどこの筋肉?役割は?
三角筋(さんかくきん)は日常の何気ない動作に大きく関わる筋肉です。どこにあり、どのような役割があるのでしょうか。三角筋についてくわしく解説します。
腕の付け根にある筋肉
三角筋は腕の付け根にあり、肩甲上腕関節を覆う筋肉です。鎖骨、肩峰、肩甲骨、上腕骨にかかっており、作用と位置から前部、中部、後部に分かれます。肩を覆っているものの、解剖学的には首の筋肉(僧帽筋)にあたる表層筋です。
腕や肩の全ての動きに関わる
三角筋は腕や肩の全ての動きに関わる筋肉です。腕を前に上げるときは前部、横に広げるときは中部、後ろに引く動きでは後部が使われます(※1)。全ての肩関節の動作に重要な筋肉なのです。丸い肩のラインは、三角筋をバランス良く鍛えたときに作られます。
整体では、三角筋は肩甲骨はがしに重要な筋肉といわれています。肩甲骨はがしを行うには、その位置による関係性から三角筋をほぐす必要があるのです。
三角筋のほぐし方のコツは?
三角筋は腕の付け根にある筋肉で、腕を上げたり、横に広げたりする際に使われます。三角筋が硬くなる原因には、デスクワークによる負担や疲労の蓄積、猫背や血行不良などが挙げられます。
ここでは、硬くなった三角筋のほぐし方のコツを解説します。
肩や腕のストレッチを行う
三角筋は鎖骨、肩峰、肩甲骨、上腕骨にかかる表層筋です。肩や腕のストレッチを行い、前部、中部、後部の三角筋を伸ばすことで血流が改善され、凝りが改善します。
三角筋をほぐすストレッチ5選
三角筋には日常的に負担がかかっているため、ストレッチでこまめにほぐすことがおすすめです。簡単にできる三角筋のストレッチ方法を紹介します。ストレッチで硬くなった三角筋を緩め、柔らかくしていきましょう。
三角筋のほぐし方①前部のストレッチ
テーブルや椅子を使って行う三角筋前部のストレッチ方法を紹介します。
①テーブルや椅子に背を向けて立つ
テーブルや椅子に背を向けて立ちます。
②片方の手をテーブルに置く
片方の手をテーブルの上に置き、肘を後ろに曲げます。肘は横に曲げず、後ろに曲げるよう意識しましょう。肩の前側が伸びていると感じる位置で止め、痛みのない範囲で行います。
③膝を曲げて体を下げ、30秒間キープ
肘を曲げるのと同時に、膝を曲げて体を下げましょう。そのままの姿勢で30秒間キープします。
④反対側も同様に行う
反対側の手も同様の動作を行います。
三角筋のほぐし方②中部のストレッチ
三角筋中部のストレッチ方法を紹介します。無理なく簡単にでき、場所も取らないおすすめのストレッチです。
①左肘を右手で持つ
左腕を軽く上げ、右手で左肘を支えるように持ちます。
②斜め下に腕を引き寄せ20~30秒間キープ
右手に力を入れ、斜め下に引くように左腕を引き寄せましょう。三角筋中部は腕を外に開く外転の動作に使われるため、痛いと感じない程度に反対の方向へ伸ばすことを意識します。
そのままの姿勢を20~30秒間キープしましょう。
③左右3セットずつ行う
同じ動作を左右3セットずつ行います。
三角筋のほぐし方③後部のストレッチ
三角筋後部のストレッチ方法を紹介します。中部のストレッチと動作が似ているため、簡単に覚えられるでしょう。
①右腕を前に伸ばす
右腕を上げ、前に伸ばします。
②左腕を使って右腕を胸に引き寄せる
左腕で右腕を押しながら、ゆっくりと胸に引き寄せます。
③腕を伸ばしたまま10秒キープ
痛いと感じない程度に右腕を伸ばしたまま、10秒間キープします。同じ動作を左右2セットずつ同様に行いましょう。ストレッチが作用するまで10~20秒かかるため、ゆっくりと確実に伸ばすことが大切です。
三角筋のほぐし方④テニスボールを使った筋膜リリース
簡単にできる筋膜リリースのやり方を紹介します。筋膜リリースは筋肉とそれを覆う筋膜の癒着を解消し、柔軟性や血流を改善します。
①横向きに寝る
ヨガマットの上に横向きに寝ます。
②マッサージボールを肩の後ろにあてる
肩の後ろにマッサージボールをあてます。マッサージボールの代わりにテニスボールを使用してもかまいません。
③肘を床につけ前腕を内側~外側に動かす
マッサージをあてたまま肘をついて、前腕を内側~外側に動かします。左右4回ずつ行いましょう。
三角筋のほぐし方⑤ツボ押しマッサージ
上腕にある「臀臑(ひじゅ)」というツボを押すことで、三角筋の凝りを緩めることができます。臀臑は五十肩や肩こりなど肩の不調、上腕神経の症状に効果があるといわれているツボです。
そのほか、甲状腺肥大や嗄声にも使われます。癇癪の改善に、合谷とあわせて使われることもあります。
①腕を曲げて右手を腰にあてる
椅子に座った状態で右腕を曲げ、右手を腰にあてます。
②左手の中指を臀臑(ひじゅ)にあてる
左手の中指を臀臑(ひじゅ)にあてます。臀臑は、腕を上げた時に上腕にできるくぼみから指4本分の場所にあります。
③5秒間指圧する
中指の腹を使って、臀臑を5秒間ほど指圧します。三角筋を掴むように親指で揉む方法も簡単でおすすめです。入浴などで温めてからツボ押しマッサージをすると、筋肉を緩めて柔らかくしやすくなります。
鈴木議紳先生
柔道整復師
臂臑のツボは主に頭部・頸部のこわばりや痛み、肩背痛・胸背痛の治療。筋膜リリースは癒着を除いて血流循環改善と痛み・運動機能の改善。三角筋ストレッチは肩関節の屈曲・水平屈曲・肩関節の内旋の可動域回復。目的に合ったほぐしをして行きましょう!
三角筋をほぐす効果はある?硬いとどうなる?
肩関節の全ての動きに関わる三角筋には、日常的に負担がかかっています。特に、腕を上げる動きは三角筋への負担が大きい動作です。三角筋への負担が大きいと、血行不良や疲労から硬くなります。
硬くなった三角筋をほぐすとどのようなメリットがあるのでしょうか。三角筋をほぐす効果や硬い時のデメリットについて解説します。
三角筋をほぐす効果
・巻き肩の改善
・冷えの改善
・むくみの改善
・肩凝り解消
・柔軟性の向上
・四十肩・五十肩
・血行促進
・代謝の向上
・肩甲骨はがし
三角筋をほぐす効果は、硬くなったため起こった不調の改善です。筋肉の緊張を緩め血行不良を解消すると、蓄積された疲労物質が排出され肩凝りの改善につながります。四十肩や五十肩の予防、肩の柔軟性向上も期待できる効果です。
また、三角筋をほぐす行為は、肩甲骨の周辺に多く存在する脂肪をエネルギーに変える細胞を活性させ代謝を促します。肩甲骨はがし前の柔軟としても大切な場所です。
鈴木議紳先生
柔道整復師
三角筋は肩甲上腕関節を覆う筋肉のため、肩甲上腕リズムの可動にも影響を与えます。三角筋をほぐすことで背中・肩周りに多い「褐色脂肪細胞」が刺激され代謝があがり、上記の効果含めダイエットにも繋がります。※白色脂肪細胞(体脂肪)に対し褐色脂肪細胞は体温が下がると熱を作ります。
三角筋が硬い時のデメリット
・巻き肩
・肩凝り
・骨液胞の炎症
・可動域が狭くなる
・動作時が痛い
・腕の疲労感
三角筋が硬いことには、巻き肩や肩こりのリスクがあります。巻き肩の状態では、僧帽筋(首の筋肉)へ負担がかかり収縮させ肩こりの原因になるのです。三角筋の下に位置する骨液包は、三角筋が硬い状態で動かすと炎症を起こします。
肩関節を覆う三角筋が硬いと、肩の可動域が制限されます。動かしたときに痛い、腕が疲れるなど三角筋が硬いことが原因のひとつです。
三角筋をほぐして柔らかくしよう
三角筋は肩の動作に大きく関わる筋肉です。日常生活で硬くなりやすいため、こまめにほぐすことが不調を防ぐことにつながります。ストレッチやマッサージなどを用いて、三角筋を柔らかくほぐしましょう。
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