陽陵泉（ようりょうせん）は足の疲れや腰痛予防に効くツボ！場所や効果・押し方も

陽陵泉（ようりょうせん）は「足の少陽胆経」と呼ばれる経絡の流れに属し、腰痛や筋肉のひきつりなどに効果があります。膝の外側にある骨の出っ張りの下にあるくぼみが陽陵泉です。

東洋医学では「陽」は足の外側、「陵」は高いところ、「泉」はくぼみを意味し、ツボが位置する場所から「陽陵泉」と名付けられました。ツボ押しやお灸をするのがおすすめです。

腰痛のある人、ふくらはぎの筋肉がつりやすい人は、陽陵泉の位置を覚えておくと便利です。内臓の症状や顔面の症状にも効果があるため、普段から陽陵泉をマッサージしておくと健康的に過ごせます。ここでは、陽陵泉の場所と見つけ方を解説していきます。

陽陵泉の位置は、膝下の外側にある腓骨頭（ひこつとう）の斜め下のくぼみです。腓骨頭から斜め下に指を添わせてゆっくり探しましょう。足の外側にはいくつかツボがありますが、陽陵泉は比較的探しやすいツボです。

陽陵泉を探すときには、膝を立てて座ると見つけやすくなります。膝の皿の斜め下側に出ている丸い骨が「腓骨頭」です。腓骨頭から斜め下に指半分～1本分下ったところにあるくぼみが「陽陵泉」です。

陽陵泉の押し方を紹介します。陽陵泉は自分でも指圧ができる場所にあるので、不調を感じた際には自分で指圧をしましょう。

陽陵泉を押すときには3秒ほど圧を加え、2秒ほどかけて少しずつ力を抜きます。これを5～10回ほど繰り返します。少し強めの力で押してください。

このツボを押すコツは、「不調になっている側と反対側の陽陵泉を押すこと」です。左側に不調があれば右側を、右側が不調の場合は左側の陽陵泉を刺激すると効果を発揮します。ただし、不調になっている側のツボが効果を発揮する場合もあります。

陽陵泉（ようりょうせん）の主な効果・効能は以下のとおりです。

陽陵泉は腰痛・坐骨神経痛・胃酸過多による胃もたれなどに効果が期待できます。「筋会（きんえ）」とも呼ばれ、「筋（すじ）」の疾患に効果を発揮するともいわれています。ふくらはぎの筋肉がひきつる「こむら返り」や、スポーツで足が疲れたときにもおすすめのツボです。

もみほぐすだけでなく、お灸で温めると効果が高まります。特に効果が期待できる症状を詳しく紹介します。

陽陵泉は腰痛や坐骨神経痛に効果があるツボです。腰痛は足の筋肉の緊張が原因です。足の筋肉がかたくなると足の動きを腰で負担することになり、腰に疲労が溜まります。坐骨神経痛は坐骨神経が圧迫・刺激されてしびれや痛みが生じています。

陽陵泉を刺激して足の筋肉をほぐすことで腰痛が改善するとともに、神経の圧迫も取れ坐骨神経痛も和らぐのです。坐骨神経痛がひどい場合には、鍼治療やお灸がおすすめです。

陽陵泉は足の疲れやむくみにも効果的です。足の筋肉の緊張をほぐすと、ふくらはぎの血流がよくなり足の疲れや痛みが改善されます。全身のバランスを整える効果もあり、体の循環がよくなることでむくみの解消につながります。

スポーツで足を酷使する人にもおすすめのツボです。陽陵泉は筋肉の疾患に効果を発揮するため、スポーツ後の足の疲れが和らぎます。足がつりやすい人も陽陵泉を刺激して筋肉をほぐし、ふくらはぎの血流をよくしましょう。お灸で温めるのも効果的です。

陽陵泉は内臓の症状の改善にも効果があるツボです。胃酸過多は副交感神経がストレスによって刺激を受けることで、空腹時にも胃酸が分泌され胃もたれ・胃痛・胃炎などの原因となります。陽陵泉を刺激することで胃の働きが高まるり、胃もたれが楽になります。

「陽陵泉を押したら激痛が走った」という人は少なくありません。ツボを押して痛みを感じるのは、該当する器官に不調を抱えている可能性があるといわれています。陽陵泉を押して痛みを感じた人は、筋肉の疲労や足・腰・肩、内臓の不調が原因と考えられます。

老廃物が溜まっていることも激痛の原因です。脚部は常に体重がかかり、老廃物が溜まりやすい場所です。疲労によって筋肉がかたくなると血流不足になり、流れにくくなった老廃物が固まってコリとなり痛みを感じます。

陽陵泉は筋肉の疾患に効果を発揮するツボで、主に腰痛・足の疲れの改善が期待されています。その他、胃もたれや坐骨神経痛などにも効果があり、全身のバランスを整えてくれる万能なツボです。該当する症状に心当たりがある場合には、陽陵泉を押して体を整えましょう。

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