梁丘（りょうきゅう）は胃のトラブルに効くツボ！位置や押すと痛い原因も

東洋医学の経穴（ツボ）である梁丘は、食べ過ぎや飲み過ぎで疲れた胃の調子を改善してくれます。膝の痛みにも効くといわれています。

「梁」は、山間の架け橋（山梁）のことです。「丘」は盛り上がったところを意味します。梁丘は膝の膨らみに架かる橋のような位置にあるため、「梁丘」と名づけられています。

梁丘は「胃」の経絡に属する経穴で、胃腸の働きを正常にする働きがあります。特に、下痢気味のときに刺激をすると効果的です。膝の痛みにも効くといわれている梁丘の位置や見つけ方を紹介します。

梁丘は、足の陽明胃経の第34番目の経穴です。梁丘の位置は太ももの前面で、膝蓋骨（膝のお皿）の上にあります。

梁丘の見つけ方は、まず膝蓋骨の外側にある骨の出っ張りを探します。太ももに向かって指3本分上にある窪みが、梁丘です。

梁丘は胃経の経絡上にあり、特に胃の調子を整えてくれるツボです。梁丘は、どのように刺激するのがよいのでしょうか。梁丘の押し方を紹介します。

梁丘の押し方は、膝蓋骨の内側から指3本分上にある血海というツボと一緒に刺激するのが効果的です。血海には血行を促進する作用があるため、生理痛や膝の痛みに効くといわれています。

梁丘だけ押したり、床に座って押したりしても問題ありません。胃痙攣の発作時や締め付けられるような酷い腹痛がある場合は、親指で強めにゆっくりと時間をかけて指圧します。梁丘にお灸をするのもよいでしょう。

梁丘（りょうきゅう）の効果・効能は以下のとおりです。

梁丘が特に効く効果としては、胃痛、下痢、膝の痛みが挙げられます。梁丘の効果について、詳しく説明します。

梁丘の効果・効能に、胃痛が挙げられます。胃痛の原因の1つに、暴飲暴食やストレスによる胃酸の過剰分泌があります。梁丘を刺激すると胃酸の分泌を抑制するため、胃痛に対する効果が期待できるのです。

下痢も梁丘に効果・効能があるといわれる症状です。下痢の原因はさまざまあり、自律神経のアンバランスによる腸のぜん動運動過剰もその1つです。梁丘を押すと腸のぜん動運動が静まり、腸を正常な状態に戻します。梁丘は、急性・慢性どちらの下痢にも使われるツボです。

梁丘の効果には、膝の痛みの改善も挙げられます。膝の痛みは、血行不良による筋肉のこわばりから痛みが起こることがあります。梁丘をマッサージすると膝周りの血行が促進され、筋肉の緊張がほぐれるのです。そのため、膝の屈伸がスムーズになり、膝の痛みが緩和されます。

東洋医学では、人体には気血というエネルギーが経絡を通って全身を巡っていると考えられています。気血の巡りが滞ると病気が起きると捉えているのが、東洋医学です。気血が流れる経絡の要所が「経穴」、いわゆるツボのことになります。

東洋医学では、ツボと臓器や器官は繋がっていると考えられています。ツボに痛みやこりが現れるときは、該当する臓器や器官に不調を抱えているサインの可能性があるのです。梁丘は胃と繋がっているため、梁丘を押すと痛い原因は胃の不調が考えられます。

梁丘を押すと痛い理由には、胃の不調と関係がない場合もあります。梁丘がある位置は、膝の痛みの原因となる大腿四頭筋という太もも前側の筋肉のちょうど上です。梁丘を押すと痛い原因には、大腿四頭筋が硬くなっていることも考えられます。

梁丘は胃痛や下痢、膝の痛みなど、さまざまな効果が期待できるツボです。梁丘のツボ押しを習慣にして、元気な毎日を過ごしましょう。

日々の疲れが溜まっている方は、お家でプロのリラクゼーションを受けてみませんか？