腰痛には中封(ちゅうほう)のツボが効く!場所・効果や押すと痛い原因も

「中封 (ちゅうほう)」というツボをご存知ですか?この記事では、中封の場所と見つけ方、中封を刺激することで得られる効果・効能等を解説しています。また、中封を押すと痛い原因・理由についても紹介しているので参考にしてください。

専門家監修 |鍼灸師 舘野立人先生
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株式会社ひりゅう代表取締役。池袋ひりゅう鍼灸院大塚ひりゅう鍼灸院院長。鍼灸師柔道整復師の資格を持つ。...
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株式会社ひりゅう代表取締役。池袋ひりゅう鍼灸院大塚ひりゅう鍼灸院院長。鍼灸師柔道整復師の資格を持つ。都内の鍼灸あん摩マッサージ指圧師専門学校の専任教員を10年以上やりながら、6年前から鍼灸院を経営。国家試験対策の参考書として有名な黒本シリーズの編集と、国家試験対策に関するセミナーも全国で行っている。

目次

  1. 中封(ちゅうほう) ってどんなツボ?
  2. 中封(ちゅうほう)の場所は?
  3. 中封の位置
  4. 中封の見つけ方
  5. 中封(ちゅうほう)の押し方は?
  6. 中封(ちゅうほう)の効果・効能は?
  7. ギックリ腰
  8. 生理痛
  9. のぼせと冷え
  10. 中封(ちゅうほう)を押すと痛い理由は?

中封(ちゅうほう) ってどんなツボ?

中封は東洋医学の経絡では肝経のツボで、内くるぶしと足首の腱の中間にあります。ギックリ腰などの腰痛や婦人科系の疾患など多岐にわたり効果が期待できます。

長母指伸筋という筋肉と前脛骨筋腱の中央に挟まれていることから、真ん中の「中」と封鎖の「封」で中封というのが名前の由来です。中封の場所や効果など詳しく解説します。

舘野立人先生

鍼灸師

ぎっくり腰の特効穴として鍼灸師の中では知られています。

中封(ちゅうほう)の場所は?

中封は足首付近にあるツボで、ツボ押しやお灸などでセルフケアも簡単にできます。中封の位置や見つけ方について説明します。


中封の位置

中封の位置は、内くるぶしと、足首の前面にある太い腱のちょうど真ん中あたりにあります。足首が硬くなることで骨盤も硬くなり、腰への負担が増えてしまいます。足首が硬くなる前にツボ押しでケアできるように位置を覚えておきましょう。

中封の見つけ方

つま先を上に向け、足首を垂直にして内くるぶしの前方にある腱を浮かび上がらせます。腱と内くるぶしの間を軽く押さえたときにできたくぼみが中封です。


中封(ちゅうほう)の押し方は?

中封は足の内くるぶし付近にあるため、腰痛や生理痛、排尿困難など気になる症状がある際に簡単にツボ押しでケアすることができます。中封の押し方について解説します。

中封の押し方
  1. 親指の先を中封に当てる
  2. 3〜5秒押してからゆっくりと離す
  3. 1と2を3〜5分間繰り返す

腰痛があるときに中封を押すと、ツボが硬くなっていてツーンと響くような痛みが生じます。ツボを押す際に深く呼吸をしたり、足を温めたりするとさらに効果的です。

痛いと感じるのは腰の痛みがある側の中封だといわれています。中封は効果がでやすいため、強く押しすぎず、痛気持ちいいくらいの強さで刺激を与えましょう。またギックリ腰やひざの痛みなどで、ツボ押す姿勢がつらい場合は無理をしないようにしましょう。

中封(ちゅうほう)の効果・効能は?

中封はギックリ腰や腰痛、生理痛に効くといわれるツボで、冷えや気分の落ち込みにも効果が期待できます。主な効果・効能は以下のとおりです。

・ギックリ腰、腰痛
・背中痛
・足首痛
・膝内側痛
・股関節前面痛(鼠径部)
・婦人科疾患
・排尿困難などの泌尿器系疾患
・気分の落ち込みや憂鬱感
・胃酸過多
・アトピーの予防
・のぼせ
・冷え
・精力減退

今回は「ギックリ腰」「生理痛」「のぼせと冷え」への効果について詳しく解説します。

ギックリ腰

ギックリ腰は重いものを持ち上げるなど、急な動きにより腰に衝撃を伴う痛みが生じる症状です。ギックリ腰になる原因は、運動不足や過緊張、冷え、筋力低下などによる血流の悪化です。

血流が悪化し、筋肉が硬くなっている状態で急激な動きをすると関節や筋肉、筋膜が損傷されます。腰が捻挫したような状態になり歩行もできないほどの痛みになるのです。

ギックリ腰の時に中封を押すと症状が軽くなります。中封を押すことで血流が良くなるからです。また、東洋医学では腰につながる経絡上に中封はあるため、腰に溜まった悪い気も流すことができます。

ただし、ギックリ腰になった直後は炎症もあるためツボ押しの姿勢が難しかったり、血流を良くしすぎることでかえって患部の炎症が悪化したりします。炎症が落ちついたころに刺激するのがよいでしょう。ギックリ腰の症状がひどい場合には整形外科を受診しましょう。

生理痛

生理痛がひどい時は中封のツボを刺激しましょう。中封の経絡は下腹部を通るため婦人科系疾患に効果が期待できるからです。中封を押したり、お灸で温めたりすることで下半身の冷えや血流が改善され、重い生理痛が改善されます。

舘野立人先生

鍼灸師

生理痛には中封の他、内くるぶしから指4本分上がった骨の際にある三陰交もおすすめです。

のぼせと冷え

中封はのぼせと冷えの両方に効果が期待できます。中封の経絡は肝経です。肝は血の流れに大きく影響しており、肝が乱れていると、血が上半身にのぼり、反対に手足の血液が不足して冷えてしまう、「のぼせと冷え」の症状が出るのです。

イライラしていたりストレスが溜まっている人は血が頭に上りやすいため、特にのぼせと冷えの症状がでやすくなります。中封をツボ押しやお灸で刺激することで、肝の乱れが落ち着き、全身の血の巡りがよくなり、のぼせや冷えの症状が解消されます。

中封(ちゅうほう)を押すと痛い理由は?

一般論的にツボを押すと痛い理由は、対象の臓器や器官に不調を抱えていることが原因だといわれます。中封は肝経のツボで、肝経は腰や子宮と関係しているため、特に急性の腰痛や月経痛に効果が高めです。

痛いと感じる場合は、肝経を通る箇所や臓器が不調を抱えている可能性があります。ツボを押して痛いだけではなく、調子が悪い場合はツボの色が変わったり、硬くなったり、くぼんだりもするため、注意してみましょう。

腰痛や婦人科系疾患、泌尿器系疾患など症状に不安を感じる場合は自分で判断せずに病院を受診してください。

中封(ちゅうほう)を押して様々な効果を得よう!

中封は足の内くるぶしと足首中央の腱の中間にあるツボです。ギックリ腰や生理痛、排尿困難や冷えなどさまざまな効果が期待できます。自分でケアをしやすい中封に、ツボ押しやお灸などで刺激を与えて効果を感実感しましょう。

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