身柱（しんちゅう）は寝違えや肩の痛みに効く！位置・効果や押すと痛い原因も

身柱（しんちゅう）は体幹（身）を支えるもの（柱）という意味を持つ経穴です。別名｢散り気（ちりけ）｣とも呼ばれ、病気の原因である邪気を散らすと東洋医学では考えられています。子供の不調にも効くといわれるツボです。

身柱は背中にあるため、見つけにくいと思う人もいるのではないでしょうか。身柱は背骨上にあり、見つけ方は簡単です。身柱の場所と見つけ方を解説します。

身柱は背中にある経穴で、第3胸椎棘突起という骨の下にあります。背中の骨と骨の間に身柱は位置します。

うつむく姿勢になると首の後ろ、付け根の部分に骨が出ます。首の付け根の骨から3つ下の骨を確認しましょう。骨の下にあるくぼみに身柱は位置します。

身柱の押し方を紹介します。身柱は背中にあり見えないため、押しにくいと感じる人もいるでしょう。身柱は見つけやすいツボで、ひとりでも簡単に押すことができます。

肩や腕に痛みがあるなど、身柱に触れることが困難な場合は温めるだけでも効果が期待できます。押してもらうときは、指を重ねゆっくりと指圧しましょう。｢散り気の灸｣という言葉があるように、お灸もおすすめです。

身柱（しんちゅう）は督脈という臀部から脊柱を経由し、口へつながる経絡に属する経穴です。督脈は頭部や呼吸器、自律神経に作用するといわれています。また、督脈上の経穴は、ぎっくり腰など腰痛の改善にも用いられます。主な効果・効能は以下のとおりです。

身柱はかぜや自律神経の不調、体の上部の痛みに効果が期待できるツボです。ほかにも精神的なストレスの緩和や子供の虚弱体質にも使われます。さまざまな身柱の効果・効能のなかでも、特に効くといわれる症状について解説します。

身柱は寝違えの改善に用いられます。頭から首を通り肩までの張りを解消するツボです。そのため、寝違えだけでなく、背中や首、肩の痛みにも効果があるといわれています。鍼灸治療では、症状によって関係するほかのツボと同時に刺激することもあります。

身柱は体の熱を取り解毒するともいわれるツボです。散り気（ちりけ）とも呼ばれており、体の中に溜まってしまった邪気を散らすと考えられています。身柱がかぜに効くといわれる理由です。

呼吸器に作用するため、かぜやぜんそくの症状を緩和します。かぜを予防し、悪化を防ぐ効果が期待できます。咳だけでなく、鼻水や頭痛などの症状も改善します。

身柱は子供の虚弱体質や病気にも効果が期待できます。明確な原因の見当たらない子供の虚弱改善には、昔から身柱が用いられてきました。虚弱体質は生まれつきである一方、肉体的精神的なストレスが原因になることもあります。

疳の虫と呼ばれる、子供の成長過程で起こる夜泣きや癇癪にも身柱が使われます。身柱には、精神を安定させる効果があるといわれ、散り気が意味する邪気には、子供の疳の虫も含まれるからです。疳の虫だけでなく、自律神経失調症やストレスにも効果があるといわれています。

身柱を押すと痛い原因は、何が考えられるのでしょうか。一般的には、ツボを押して痛いときは該当する器官に不調があると考えられています。身柱は自立神経や肩から頭部、ストレスと関係が深いツボです。

身柱を押して痛いときは自立神経の乱れや体の上部のこりや張りを疑いましょう。また、散り気という名前のとおり邪気を散らすという考え方から、かぜや精神的なストレスの可能性もあります。

身柱（しんちゅう）は頭から肩にかけての痛みやかぜだけでなく、子供の虚弱体質や病気にも使われるツボです。散り気とも呼ばれ、特に子供のさまざまな症状緩和に用いられてきました。体を支える意味を持つ身柱をセルフケアに取り入れ健康に過ごしましょう。

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