【簡単】大殿筋をほぐすストレッチ|腰痛に効果的!硬くなる原因も解説
大臀筋(だいでんきん)は姿勢の悪さなどで硬くなりがちです。大臀筋が硬いと、腰痛などになりやすいので注意が必要です。この記事では、大殿筋のほぐし方を【ツボ押しマッサージ・筋膜リリース・ストレッチ】などに分けて紹介します。大臀筋をほぐすストレッチの効果や硬い時のデメリットも紹介するので、参考にして下さい。
目次
- 大臀筋はどこの筋肉?役割は?
- お尻の表層にある筋肉
- 太腿を後ろに引く動作に用いられる
- 大殿筋のほぐし方のコツは?
- 背筋を伸ばすことを意識する
- 大殿筋をほぐすストレッチ5選
- 大殿筋のほぐし方①寝ながらストレッチ
- ①仰向けになる
- ②右足を左膝の上にのせる
- ③そのまま、左足を腕で引き寄せる
- ④10秒キープする
- 大殿筋のほぐし方②床に座りながらヨガストレッチ
- ①膝を曲げて床に座る
- ②体を前に倒し右側のお尻の筋肉を伸ばす
- ③そのままの体勢を25秒程度キープ
- 大殿筋のほぐし方③椅子に座りながらストレッチ
- ①伸ばしたい側の足を反対側の膝の上に乗せる
- ②体を前にゆっくりと倒し20秒キープ
- ③同じ動作を3~5回行う
- 大殿筋のほぐし方④テニスボールを使った筋膜リリース
- ①お尻と床の間にボールを挟み、横になる
- ②ボールを大臀筋に当て、体を上下に動かす
- ③反対側も同様の動作を行う
- 大殿筋のほぐし方⑤立ったままツボ押しマッサージ
- ①両手で臀部(でんぶ)を抱え込む
- ②中指で左右の承扶(しょうふ)を押す
- 大臀筋をほぐす効果はある?硬いとどうなる?
- 大臀筋をほぐす効果
- 大臀筋が硬い時のデメリット
大臀筋はどこの筋肉?役割は?
大臀筋は、日常生活において大切な役割を果たしている筋肉です。どこにあり、どんな役割をしているのでしょうか。大臀筋についてくわしく解説します。
お尻の表層にある筋肉
大臀筋はお尻の表層にあり、単一の筋肉としてはお尻の中で最も大きい筋肉です。骨盤の後ろ側から、大腿骨の後ろ側まで伸びています。(※1)
太腿を後ろに引く動作に用いられる
大臀筋は上半身を支えるとともに、上半身と下半身の動きをつなぐ役割があります。そして、股関節の動きをサポートをしている筋肉です。立ったり歩いたりするときに、骨盤の前側にある腸腰筋と協力して大腿を後ろに引く働きをします。
ランニングではハムストリングスとともに着地時の衝撃を吸収し、骨盤がぐらつかないように下半身を安定させることにも大臀筋が作用しています。
ダッシュやジャンプ動作などを伴うスポーツで作用することも、大臀筋の特徴です。鍛えた大臀筋が運動選手のプレーを支えています。
高林孝光先生
柔道整復師
大殿筋は股関節をお尻側に15度以上伸展させると鍛えられる筋肉です。大殿筋とハムストリングが大腿骨を振り戻し、腸腰筋が振り上げる事で走りが速くなります。
大殿筋のほぐし方のコツは?
大殿筋はおしりの表層にあり、骨盤の後ろ側から大腿骨の後ろ側にかけて伸びている筋肉です。大臀筋が硬くなる原因には、主に長時間のデスクワークや運動不足、足を組んで座ることなどが挙げられます。硬くなった大殿筋を柔らかくほぐすコツはあるのでしょうか。
背筋を伸ばすことを意識する
大殿筋をほぐすためには、背筋を伸ばすことを意識しましょう。ストレッチの際に背中を丸めてしまうと、大殿筋が伸びず、凝りが取れません。背筋をきちんと伸ばすことで、大殿筋がしっかりと伸び、ほぐれやすくなります。
大殿筋をほぐすストレッチ5選
大臀筋には日常的に負担がかかっているため、ストレッチでこまめにほぐすことがおすすめです。若者から高齢者まで簡単に実践できる、大臀筋のストレッチ方法を紹介します。
大殿筋のほぐし方①寝ながらストレッチ
大臀筋が硬いと骨盤が後傾になり、腰に負担がかかってしまいます。簡単にできる寝ながらストレッチで大臀筋をほぐして緩め、腰痛を改善しましょう。就寝前に行うと習慣化しやすくなります。
①仰向けになる
ヨガマットの上に仰向けに寝ます。
②右足を左膝の上にのせる
仰向けの状態で、右足を左膝の上にのせます。
③そのまま、左足を腕で引き寄せる
右足を左膝にのせたまま足を上げ、左足の太ももを両手で支えます。ゆっくりと呼吸をしながら、腕を使って左足を引き寄せましょう。
④10秒キープする
おしりの筋肉の伸びを感じるところまで左足を引き寄せ、10秒キープします。同じ動作を左右10回繰り返しましょう。
大殿筋のほぐし方②床に座りながらヨガストレッチ
床に座りながら行う大臀筋ストレッチは、ヨガの「眠った鳩のポーズ」になります。体を前に倒して、うつ伏せになっていくポーズです。前に折りたたんでいる側の大臀筋をストレッチできます。大臀筋がひどく凝る前に、ストレッチで緩めましょう。
①膝を曲げて床に座る
左膝を曲げて床に座ります。左膝は曲げたまま、右足を後ろに伸ばしましょう。
②体を前に倒し右側のお尻の筋肉を伸ばす
息を吐きながら体をゆっくりと前に倒して、お尻の筋肉を伸ばします。体の柔軟性に自信がない人は、無理のない程度に行いましょう。
③そのままの体勢を25秒程度キープ
体を倒したまま、25秒間キープします。呼吸を止めないように注意しましょう。反対側も同様の動作を行い、左右2セット繰り返します。
大殿筋のほぐし方③椅子に座りながらストレッチ
椅子に座りながら行うストレッチは、テレビを見ながら、仕事の合間などにできます。立ったままでもできるストレッチです。しかし、姿勢が安定しない場合は、椅子に座りながら行いましょう。
①伸ばしたい側の足を反対側の膝の上に乗せる
椅子に座り、伸ばしたい側の足を反対側の膝の上に乗せます。あぐらをかくイメージで足を組みましょう。
②体を前にゆっくりと倒し20秒キープ
片足をのせたまま、上半身を前に倒します。しっかりと体を前に倒すと、大臀筋がよく伸ばされます。背中が曲がらないようにしましょう。深呼吸を繰り返しながら20秒キープします。
③同じ動作を3~5回行う
同じ動作を3~5回行います。
大殿筋のほぐし方④テニスボールを使った筋膜リリース
テニスボールを使った筋膜リリースでは、筋肉とそれを覆う筋膜の癒着を解消し、柔軟性や血流を改善できます。お尻のマッサージは自分の手で行うのは難しいものの、テニスボールを使った筋膜リリースなら、簡単に大殿筋をほぐし、柔軟性を得ることができます。
①お尻と床の間にボールを挟み、横になる
ヨガマットの上に座り、お尻と床の間にボールを挟んで横になります。肘を床について、足は曲げたままにしましょう。
②ボールを大臀筋に当て、体を上下に動かす
ボールを大臀筋に当てて、体を上下に動かします。お尻を使ってボールを転がすイメージで、体重をかけながら30秒間マッサージしていきましょう。
③反対側も同様の動作を行う
反対側も同様の動作を行います。ボールの位置を変えると、大臀筋以外の筋肉もマッサージできます。腰や背中も試してみましょう。
大殿筋のほぐし方⑤立ったままツボ押しマッサージ
大殿筋をほぐす方法として、立ったまま行うツボ押しマッサージも挙げられます。承扶(しょうふ)は坐骨神経痛のツボとして知られていて、大臀筋の凝りにも効果を期待できます。
承扶の位置は、お尻と太腿の境目のしわの真ん中です。立った状態でお尻から太腿の方向に指を滑らせると、お尻と太腿のあいだにくぼみがあります。そこが承扶です。
①両手で臀部(でんぶ)を抱え込む
立った状態で、両手で臀部(でんぶ)を抱え込みます。
②中指で左右の承扶(しょうふ)を押す
承扶のツボを両手で抱え込むようにして、中指で左右同時に5秒ほど押し続けます。目安の回数は5回です。体が温まった入浴後などにツボ押しマッサージをすると、筋肉を緩めて柔らかくしやすくなります。
大臀筋をほぐす効果はある?硬いとどうなる?
大殿筋が硬い原因は、長時間のデスクワークや運動不足などによる血行不良です。また、足を組んで座ったり、体に合わない椅子に無理に座ったりして負荷がかかることも、原因として挙げられます。
では、大臀筋をほぐすとどのようなメリットがあるのでしょうか。大臀筋をほぐす効果や、硬い時のデメリットを解説します。
高林孝光先生
柔道整復師
長時間のデスクワークは股関節が屈曲している状態なので大殿筋が働きません。筋肉は使い過ぎても、使わな過ぎても硬くなってしまいます。
大臀筋をほぐす効果
・腰痛の改善
・足の冷え、足のむくみの解消
・睡眠不足の改善
・便秘解消
・生理痛の改善
・基礎代謝が上がり、ダイエットにつながる
大臀筋をほぐす効果は、筋肉が硬くなることで起こった不調の改善です。大臀筋の緊張を緩め血行不良を解消すると姿勢が正しくなり、腰痛の改善につながります。足の冷えや脚のむくみの解消も、大臀筋をほぐす効果です。
体全体の中でも大きな筋肉である大臀筋をほぐす効果は、全身にも及びます。全身の血行がよくなると基礎代謝も上がり、ダイエット効果も期待できます。
大臀筋が硬い時のデメリット
・腰痛
・足の冷え、足のむくみ
・下半身太り
・睡眠不足
・便秘
・生理痛
大臀筋が硬い時のデメリットとして代表的なのが、腰痛です。大臀筋は、体を直立させる働きがあります。そのため、大臀筋の柔軟性が乏しいと骨盤が後傾して猫背になり、腰痛に繋がるのです。
大臀筋には、股関節にかかる振動を受け止めるとしての役目もあります。歩くだけでも、股関節に振動がかかります。大臀筋の凝りはクッションとしての役目を弱め、歩く振動が腰に影響して腰痛を引き起こす原因となるのです。
冷えやむくみは、大臀筋の凝りによって血流が悪化することによる症状です。老廃物の排出も滞るため、便秘や下半身太りにもなりやすくなります。
高林孝光先生
柔道整復師
本来であれば腰の筋肉を50%使い、おしりの筋肉を50%使えば腰の負担が半々になり腰痛が出ないはずですが、大殿筋が硬いと腰の負担が増えてしまいます。
大臀筋をほぐして柔らかくしよう
大臀筋が凝ると、腰痛などのさまざまな症状があらわれます。ツボ押しやマッサージなどを用いて、大臀筋をほぐして柔らかくしましょう。
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