【肩こり改善】肩甲挙筋のほぐし方|簡単なストレッチや筋膜リリースの方法も
肩甲挙筋(けんこうきょきん)は首から肩甲骨にかけて繋がる筋肉です。肩甲挙筋が硬いと、肩こりや寝違えの原因になるので注意が必要です。この記事では、肩甲挙筋のほぐし方を【ツボ押しマッサージ・筋膜リリース・ストレッチ】などに分けて紹介します。肩甲挙筋をほぐすストレッチの効果や硬い時のデメリットも紹介するので、参考にして下さい。
目次
- 肩甲挙筋はどこの筋肉?役割は?
- 首から肩甲骨にある筋肉
- 肩甲骨を引き上げる働き
- 肩甲挙筋のほぐし方のコツは?
- 僧帽筋を緩ませるように意識する
- 肩甲挙筋をほぐすストレッチ5選
- 肩甲挙筋のほぐし方①首・肩こり解消ストレッチ
- ①骨盤をたてて背筋を伸ばし座る
- ②伸ばしたい側と反対側へ首を傾ける
- ③反対側の手で後頭部を押さえ首を斜め前へ倒す
- ④10秒キープする
- 肩甲挙筋のほぐし方②座ったまま肩こり解消ストレッチ
- ①右手を左耳の後ろにおく
- ②左手で右肘を持ち押し込む
- ③右手を伸ばして手のひらを内側にむけてキープ
- 肩甲挙筋のほぐし方③ツボ×ストレッチ
- ①肩外兪を刺激しながら首を動かす
- ②ツボを押している方向に首を動かす
- ③動かした方向をキープしさらに上下に動かす
- ④5回ほど繰り返す
- 肩甲挙筋のほぐし方④テニスボールを使った筋膜リリース
- ①壁際に立ち肩甲骨の内側にボールをセットする
- ②痛みを感じない程度に刺激する
- ③30〜60秒程度キープする
- 肩甲挙筋のほぐし方⑤ツボ押しマッサージ
- ①肩外兪を中指でゆっくりと押す
- ②ツボを押しながら腕をゆっくりと回す
- 肩甲挙筋をほぐす効果はある?硬いとどうなる?
- 肩甲挙筋が硬い原因
- 肩甲挙筋が硬い時のデメリット
- 肩甲挙筋をほぐす効果
肩甲挙筋はどこの筋肉?役割は?
肩甲挙筋はどこにある筋肉で、どんな役割をするのでしょうか。肩甲挙筋について、くわしく解説します。
首から肩甲骨にある筋肉
肩甲挙筋とは、首と肩甲骨をつなぐ筋肉です。体の表層にある僧帽筋のさらに深層にあるため、触ることができない深層筋です。
肩甲骨を引き上げる働き
肩甲挙筋には、肩甲骨を引き上げる働きや、背中に手を回す際に肩甲骨を下に回旋させる働きがあります(※1)。緊張して肩甲骨周りに力が入っているときや、デスクワークなどの作業中でも肩骨や腕の重みを支える役割をしています。
肩甲挙筋のほぐし方のコツは?
肩甲挙筋はデスクワークなどの作業中に肩や骨、腕の重みを支える役割をしている筋肉です。肩甲挙筋が硬くなる原因には、主にデスクワークやスマホ操作などで肩甲骨を動かさないことが挙げられます。
腕のデスクワークなどで凝り固まった肩甲挙筋を、効率よくほぐすためのコツはあるのでしょうか。
僧帽筋を緩ませるように意識する
肩甲挙筋をほぐすためには、僧帽筋を緩ませることを意識しましょう。背中から首にかけてある肩甲挙筋は、僧帽筋の下にあるインナーマッスルです。肩甲挙筋をほぐすためには、その上にある僧帽筋を緩ませる必要があります。
肩甲挙筋をほぐすストレッチ5選
肩甲挙筋は日常的に多く使う筋肉です。疲れが溜まりやすい場所で凝りやすいため、ストレッチでこまめにほぐすことをおすすめします。肩甲挙筋の柔軟性を取り戻すストレッチを紹介します。
肩甲挙筋のほぐし方①首・肩こり解消ストレッチ
デスクワークの合間や休憩時間におすすめの、座ってできる首・肩こり解消ストレッチを紹介します。
①骨盤をたてて背筋を伸ばし座る
まずは骨盤を立てて背筋を伸ばして座りましょう。
②伸ばしたい側と反対側へ首を傾ける
伸ばしたい側と反対側へ首を傾けましょう。
③反対側の手で後頭部を押さえ首を斜め前へ倒す
反対側の手で後頭部を押さえて、首を斜め前へ倒しましょう。反対側へ首を傾けましょう。このとき、腕を上げ肩甲骨を持ち上げた状態でストレッチすると、僧帽筋を緩まりピンポイントで肩甲挙筋のストレッチできます。
④10秒キープする
そのまま10秒キープします。首から肩甲骨に繋がる肩甲挙筋をしっかりとストレッチし、肩甲骨が上がらないように意識しましょう。
肩甲挙筋のほぐし方②座ったまま肩こり解消ストレッチ
肩甲挙筋をより効果的に緩めるストレッチ方法です。
①右手を左耳の後ろにおく
まずは右手を左耳の後ろにおきましょう。
②左手で右肘を持ち押し込む
次に右肘を左手を持ち、押し込むように肘を引いていきます。
③右手を伸ばして手のひらを内側にむけてキープ
右手を伸ばして手のひらを内側にむけて、5〜10秒キープしましょう。
肩甲挙筋のほぐし方③ツボ×ストレッチ
ツボを押しながらストレッチを行うことで、効率良くほぐすことができます。ツボ押しとストレッチのやり方を紹介します。
①肩外兪を刺激しながら首を動かす
両手で肩外兪を刺激しながら、首を動かしましょう。
②ツボを押している方向に首を動かす
ツボを押している方向に首を動かしましょう。
③動かした方向をキープしさらに上下に動かす
首を動かした方向をキープしながら、上下にツボをもみほぐしましょう。
④5回ほど繰り返す
刺激しすぎると痛みが出ることもあるので回数は5~10回程度までにしましょう。
肩甲挙筋のほぐし方④テニスボールを使った筋膜リリース
肩甲挙筋は、筋膜リリースをすると柔軟性を取り戻し、肩の凝りや痛みを軽減できるだけでなく、ポッコリ肩、ポッコリ首の解消にもつながります。
①壁際に立ち肩甲骨の内側にボールをセットする
まずは壁際に立って、肩甲骨の内側にテニスボールをセットしましょう。このときテニスボールを支えにくい場合は、長い靴下にテニスボールを入れて肩から下げるとリリースしやすいです。
②痛みを感じない程度に刺激する
肩甲挙筋の中でも特に硬くなりやすいのが、肩甲骨上角という肩甲骨の一番上に繋がる部分です。ここを狙ってテニスボールを当て、肩甲挙筋が柔らかくなるのを感じながらリリースしましょう。
③30〜60秒程度キープする
30〜60秒程度、「少し効くな」と感じる程度で緩める、また刺激するを繰り返すと効果的です。
肩甲挙筋のほぐし方⑤ツボ押しマッサージ
肩外兪(けんがいゆ)は肩甲骨上角という肩甲骨の一番上かつ内側に位置するツボです。肩や首のこり、背中の痛みに効果があるといわれています。眼精疲労やむち打ち症も改善するツボです。
①肩外兪を中指でゆっくりと押す
肩外兪を中指でゆっくりと気持ちよい力加減で3秒ほど押してください。
②ツボを押しながら腕をゆっくりと回す
ツボを押しながら腕をゆっくりと回しましょう。これを10回ほど繰り返します。
長時間のデスクワークで猫背姿勢になりがちな時に肩外兪を刺激すると、簡単な方法でも肩こりの解消効果が期待できます。
鈴木議紳先生
柔道整復師
肩甲挙筋は上部頸椎~肩甲骨の上角・内側縁に付着し、肩甲骨の挙上が主な働きです。肩外兪のツボを押すことにより上記の効果(首・肩凝り、背中痛、眼精疲労など)が得られます。痛気持ちいい程度の適刺激で圧してみましょう。肩井のツボと合わせて刺激すると効果アップが期待できます!
肩甲挙筋をほぐす効果はある?硬いとどうなる?
肩甲挙筋が硬いとどうなってしまうのか、ほぐすとどんな効果が得られるのか解説します。
肩甲挙筋が硬い原因
・猫背姿勢
・デスクワーク
・スマホ操作
・緊張する環境
・重い荷物の持ち運び
肩甲挙筋が硬くなる原因には、主にデスクワークやスマホ操作などで肩甲骨を動かさないことが挙げられます。筋肉は動かさないと凝り固まる性質があるため、1時間も同じ姿勢でいれば筋肉は固まります。
緊張する場面や荷物の持ち運び、猫背姿勢でいることが肩甲挙筋を緊張させ凝り固まる原因となるケースが多いです。
鈴木議紳先生
柔道整復師
肩甲挙筋は肩甲背神経支配で、肩甲挙筋の他大・小菱形筋に分布します。スマホやパソコンなどのデスクワークで同じ姿勢を保ったりすると背部の姿勢筋とともに持続した力がかかりやすく、神経が亢進しやすいと言えます。後述のほぐし、ストレッチを含め休めることも必要でしょう。
肩甲挙筋が硬い時のデメリット
・肩こり
・肩の痛み
・寝違え
・首の痛み
・首肩の盛り上がり
・頭痛
・首、肩の可動域が悪くなる
肩甲挙筋が硬いときのデメリットは、肩甲骨や首の可動域が悪くなりで周辺の血液の流れが悪くなることです。血液が悪くなることで筋肉が凝り、肩こりや首肩の痛み、寝違えのリスクが高まります。
デメリットは凝りや痛みだけではありません。肩甲挙筋が凝り固まることで首や肩に盛り上がりができ、美容面にも影響を与えることもあります。
肩甲挙筋をほぐす効果
・ガチガチの肩こり解消
・寝違えの解消
・首肩、背中が痛み解消
・首、肩の可動域改善
・頭痛解消
・首、肩の盛り上がり解消
肩甲挙筋を緩めると、首から肩にかけての凝りの解消、首の前後左右への動かしにくさの改善、背中の痛み、寝違えの改善・予防にも繋がります。首肩の柔軟性が高まり可動域が向上し、猫背のや盛り上がった肩を解消します。肩が痛いときは肩甲挙筋をほぐしましょう。
肩甲挙筋をほぐして柔らかくしよう
肩甲挙筋をストレッチして柔らかくすることで首や肩の可動域が広がり、肩こりが解消されてスッキリします。入浴後など日常の生活習慣の中にストレッチを取り入れて継続すれば、慢性化した肩こりも軽減できるでしょう。
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