ふくらはぎの跗陽（ふよう）のツボは肩こり・坐骨神経痛に効く！効果や場所を解説！

跗陽（ふよう）は、東洋医学でいう「足の太陽膀胱経」のツボです。膀胱経のなかでも、急性の症状に用いられる郄穴（げきけつ）にあたります。足の甲を指す「跗」に寄り添う「陽」のツボという意味を持つ経穴です。跗陽の効果や場所、押し方を紹介します。

跗陽は坐骨神経痛の特効穴といわれています。鍼灸師として著名な首藤傳明氏の著書「首藤傳明症例集」には、跗陽について腰や下肢の痛みに特に効果があることが書かれています。跗陽に期待できる主な効果は以下の通りです。

跗陽が属する膀胱経は、自律神経や泌尿器、生殖器などに作用します。膀胱経が滞ると、自律神経や排泄器官の働きが弱くなり、むくみや頭痛などの症状が現れます。そのため、跗陽には頭痛や肩こりなど上半身の症状から下肢の症状まで、広い範囲で効果が期待できるのです。

膀胱経には、目や歯、頭髪も所属しており、跗陽が発毛促進に用いられることもあります。

跗陽（ふよう）は郄穴と呼ばれるツボであるため、急に現れた症状の改善におすすめです。跗陽の場所と見つけ方を解説します。

跗陽が位置するのは、ふくらはぎの下部外側です。外くるぶしから指4本分上、アキレス腱と腓骨（脚の2本の骨のうち細い骨）の間にあります。

外くるぶしの一番高いところに小指があたるよう、指をそろえて手を置きます。人差し指があたるラインの、アキレス腱の前側に跗陽があります。アキレス腱と腓骨の間を押しながら探すと、腰痛のある人では痛みを感じるため見つけやすいでしょう。

坐骨神経痛の特効穴、跗陽（ふよう）はふくらはぎにあるため、簡単にセルフケアできます。跗陽の押し方を紹介します。

人差し指で押しにくいときは、脚を掴むように親指で押してもよいでしょう。跗陽の上に位置する「飛揚」、下にある「崑崙」もあわせてマッサージすると、より効果が期待できます。

跗陽（ふよう）を押すと痛い原因には何が考えられるのでしょうか。一般的には該当する器官の不調を疑うものの、他に原因がある可能性も考えられます。跗陽が痛いときの原因について解説します。

腰痛やむくみがあるときに跗陽を押すと、痛みを感じる人は多いでしょう。ただ、跗陽の位置を押したときに出現する痛みには、他の原因が潜んでいることもあります。考えられる可能性は以下の通りです。

脚のむくみは水分や老廃物が溜まっている状態で、押すと痛みを感じます。しかし、むくみがないにも関わらず痛みがある場合は、筋肉に炎症が起きている可能性が考えられます。

アキレス腱に損傷があるときも、近くにある跗陽に触れると痛みを感じます。アキレス腱断裂では、痛みで歩けないことが多いため、筋肉の炎症やむくみと区別しやすいでしょう。

跗陽を押して強い痛みがあるときや触れなくても痛いときは、受診をおすすめします。受診科目は整形外科、かかりつけがあれば内科でもかまいません。病院を受診する目安について解説します。

スポーツなどで急激に痛くなった場合や転倒した場合は、けがの可能性があるため整形外科を受診しましょう。心当たりがなくても、腫れや動くと痛いときも同様です。エコノミークラス症候群では、一見むくみのように見えることもあるため、自己判断は避けましょう。

跗陽（ふよう）は坐骨神経痛の特効穴といわれるツボです。ふくらはぎにあるため見つけやすく、セルフでのツボ押しもおすすめです。辛い腰痛には、跗陽と一緒に飛揚や崑崙のツボ押しで対処しましょう。

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