背中の張りや痛みには天宗(てんそう)のツボが効く!寝違えや心臓疾患にも?押し方も解説

「天宗 (てんそう)」というツボをご存知ですか?この記事では、天宗の場所と見つけ方、天宗を刺激することで得られる効果・効能等を解説しています。また、天宗を押すと痛い原因・理由についても紹介しているので参考にしてください。

専門家監修 |鍼灸師 松谷綾奈先生
現在も鍼灸整骨院に勤め、健康への悩みなく、元気に楽しい生活を送れるようにお手伝いをしています。鍼師、灸師以外にも健康運動実践指導者、健康運動指導士の資格を持ち、健康に関する知識を広める為、...
現在も鍼灸整骨院に勤め、健康への悩みなく、元気に楽しい生活を送れるようにお手伝いをしています。鍼師、灸師以外にも健康運動実践指導者、健康運動指導士の資格を持ち、健康に関する知識を広める為、日常生活での体の使い方の指導や、筋トレ・ストレッチなどのセルフケア指導も行っています。

目次

  1. 天宗(てんそう) ってどんなツボ?
  2. 天宗(てんそう)の場所は?
  3. 天宗の位置
  4. 天宗の見つけ方
  5. 天宗(てんそう)の押し方は?
  6. 天宗(てんそう)の効果・効能は?
  7. 寝違え
  8. 肩こり
  9. 心臓疾患
  10. 天宗(てんそう)を押すと痛い理由は?

天宗(てんそう) ってどんなツボ?

天宗は、東洋医学の手の太陽小腸経のツボです。小腸経のエネルギーが集まる経穴といわれ、「天」を肺に例え、「宗」は一族や集団を意味することから天宗と名付けられました。さまざまな症状に効くといわれている天宗の場所や押し方を紹介します。

松谷綾奈先生

鍼灸師

天宗の「宗」は「むね」とも読み、胸の症状にも効果があります。女性の方には乳腺炎や母乳が出にくいなどの症状にもおすすめです!

天宗(てんそう)の場所は?

天宗は背中の肩甲骨上にあり、自分で触るのが少し難しいと感じる人もいるでしょう。コツをつかめば1人でも簡単に見つけることができます。しっかりと場所を把握し、ツボを見つけていきましょう。

天宗の位置

天宗の位置は、肩甲棘と肩甲骨下角を結んだ線上の陥凹部にあります。肩甲骨の中央に位置するツボで、比較的簡単に見つけることができます。

天宗の見つけ方

天宗の見つけ方は、肩甲骨のほぼ中央で少しくぼんでいる場所です。皮膚の上からでも、肩甲骨の筋肉の境目のような場所が触れるはずです。ツボの位置は多少個人差があるため、天宗の場所付近で少し痛いと感じる場所を探しましょう。

天宗は肩甲骨にあり、1人でマッサージするのが大変です。肩周りの柔軟性に不安がある人は、他の人にお願いして天宗を見つけてみましょう。

松谷綾奈先生

鍼灸師

背中が張って苦しい時や、背中から腕にかけてのだるさ・痛みを伴うような肩こりの治療に使われます。響きやすいところなので軽めの圧でも十分です。

天宗(てんそう)の押し方は?

天宗の押し方にはより効果を出すための、おすすめな方法があります。押し方のコツも理解して、日々のセルフケアに取り入れてみましょう。

天宗の押し方
  1. 天宗を見つける
  2. 脇の下から天宗を触る
  3. 外側から内側に向けて指圧する
  4. リラックスしながら3~5秒押す

天宗のツボの押し方のコツは、肩甲骨の筋肉を触り分けることです。少し痛いと感じる強さでマッサージしましょう。天宗は肩甲骨にあるため、1人でマッサージするには柔軟性が必要です。ツボをマッサージするための道具を使うか、他の人にマッサージを頼みましょう。

松谷綾奈先生

鍼灸師

「こりや不調を改善したい!」と背中を強く刺激してしまうと皮膚に炎症を起こしたり、肋骨に負担が掛かってしまったりする恐れもあります。優しく気持ちいい程度の刺激がおすすめです!

天宗(てんそう)の効果・効能は?

天宗(てんそう)は、以下の症状に効果があるといわれています。

・寝違え
・肩こり
・五十肩
・心臓疾患
・頭痛
・顔のむくみ
・乳房部の痛み

天宗は背中の筋肉を緩めて、肩こりに高い効果が期待できるといわれています。他にも特に効果が期待できるものとして寝違えと心臓疾患があります。自分の症状に合ったものを見つけて、天宗を使ってセルフケアをしましょう。

寝違え

天宗には、首から背中にかけての筋肉を緩める効果が期待できます。寝違えの症状では、首から背中の筋肉が異常に伸ばされたことで、首を動かすと痛みがでるのです。

寝違えは急性症状のため、痛めている患部をマッサージするのは症状を悪化させる恐れがあります。天宗のツボを使って、寝違えの症状を緩和させましょう。

松谷綾奈先生

鍼灸師

寝違えの主な原因は睡眠時の姿勢不良ですが、内臓の疲れや痛みによって睡眠姿勢が偏ったり、寝返りが少なくなったりして寝違えが起こることもあります。過労や泥酔状態では寝返りが少なくなり、寝違えの頻度も増えるので注意しましょう。

肩こり

天宗には肩の筋肉を緩める効果も期待できます。慢性的な肩こりでは、肩甲骨の動きが悪くなり肩への負担が増えています。天宗のツボを押すことで肩甲骨の動きを改善し、慢性的な肩こりを緩和できるのです。

肩こりからくる頭痛の症状にも高い効果が期待できるので、セルフケアに使いましょう。

松谷綾奈先生

鍼灸師

天宗は棘下筋という肩を内や外に回す筋肉の中にあり、ここを押すことで肩や背中の筋肉の緊張を和らげる効果が期待できます。

心臓疾患

心臓部痛や心筋梗塞、狭心症、心不全などの症状がある際に、天宗のツボ付近にコリや腫れが出ることが多いといわれています。天宗のツボ付近に異常な違和感を感じた場合は、病院や鍼灸院などの専門家に相談してください。

松谷綾奈先生

鍼灸師

内臓が原因で離れた部位に痛みが出現することを「関連痛」と言います。心臓疾患の場合は左の背中に現れることが多いです。 天宗を刺激することで心臓への物理的な負担が軽減するので、血流循環の改善も期待できます。

天宗(てんそう)を押すと痛い理由は?

ツボを押して痛い場合は、一般的に該当する器官に不調を抱えている可能性があります。天宗を押して痛い場合は、小腸経に不調の原因がある可能性があります。天宗を押して痛気持ち良い程度であれば、小腸経の症状に効果が期待できるのでセルフケアに使いましょう。

小腸の症状に不安がある人は、天宗を使ったセルフケアをおすすめです。もし、ツボを押した時の痛みが強い場合は、専門家に相談しましょう。

天宗(てんそう)を押して様々な効果を得よう!

天宗は肩こりや寝違えの症状に効果が期待できるといわれているツボです。天宗は肩甲骨付近にあり、小腸経の症状にも効果的です。天宗をセルフケアに取り入れてさまざまな効果を得ましょう。

松谷綾奈先生

鍼灸師

天宗は位置的に腕や肩・背中の症状がある場合には自分では触りづらい部位なので、誰かに押してもらったり、カイロなどで温めて血流を促すのが良いですね。

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