腰痛に水泳が効果的な理由|プールでの水中運動のやり方や悪化させない注意点も
腰痛には水泳が効果的なことを知っていますか?この記事では水泳やプールが腰痛に与える効果や理由を解説します。水泳初心者でもできる水中運動のやり方や悪化させないための注意点も紹介するので参考にしてください。
目次
腰痛改善に水泳が効果はある?
プールでのトレーニングや水泳は、他のスポーツに比べて腰痛改善の効果が期待できるといわれています。なぜ、泳ぐことが腰痛改善につながるのでしょうか。ここでは、水泳が腰痛に与える理由や、水泳で腰痛を悪化させないための注意点などを紹介します。
腰痛に水泳が与える良い効果とその理由は?
腰痛は、腰まわりの筋肉や靭帯が弱くなって、腰に負担がかかりすぎることで発症します。水泳には、水の浮力のおかげで身体や筋肉にかかる負担が少なくなるという特徴があります。その特徴が腰痛にもさまざまなよい効果を与えているのです。(※1)
ここでは水泳が腰痛に与える6つの効果とその理由をくわしく紹介します。
①浮力が負担を和らげる
腰痛に水泳が与える良い効果は、浮力が負担を和らげることです。水中では体を持ち上げようとする浮力が働くため、陸上にいるときよりも上半身の重さが軽減され、足腰に負担がかかりません。
水深1m~1.2mほどのプールに入った場合、体重が70~80%も軽くなるほどの浮力が働くといわれています。この浮力の働きによって重力から解放されるので、腰痛の原因ともなる脊柱起立筋などの抗重力筋が休められ腰痛改善にも効果が期待できます。
増本項先生
整形外科医
広義の水泳、水中歩行も効果的です。胸まで浸かれば体重は70%、肩まで浸かれば90%軽減します。その分椎間板や骨の負担が減りますので、地上で運動できない方でも運動可能となることもあります。
②水圧によるマッサージ効果
水の密度は空気の密度の約800倍といわれており、この水の密度が全身に圧を与えます。人の手によるマッサージのように一定方向ではなく全方向から水圧を受け、それが刺激となり、自然のマッサージ効果を得られるのです。
自分以外の人が動くことによってできる水の流動がランダムに全身を刺激し、肩まわりや腰まわりの筋肉や関節がそれに対応しようとします。この結果、腰痛を和らげるなどの健康効果を高めてくれるともいえるでしょう。
③リラックス効果
水中で浮くためには体の力を抜く必要があります。体の力を抜いてぷかぷかとプールなどに浮いていると、緊張がほぐれて副交感神経が優位になり、リラックス効果を得ることもできます。陸とは違い、プールの中では転ぶこともないので安心安全に運動をすることができます。
泳ぐことが苦手という人は、水中ウォーキングや水中で軽くストレッチをするだけでも、腰痛改善の効果を感じることができるでしょう。
④ストレッチ効果
腰痛に水泳が与える効果には、ストレッチ効果もあります。例えば、水中でのウォーキングの際には脚を踏み出すことによって大腿二頭筋、半膜様筋、半腱様筋などのハムストリングスがストレッチされ、後ろ脚の腸骨筋、大腰筋、大腿四頭筋がストレッチされます。
また、カニのように横歩きの際には、内転筋にストレッチを感じることができるでしょう。陸で歩くよりも浮力のおかげで歩きやすく、腰にかかる負担も少ないので、リハビリ効率がよいのです。
⑤水の抵抗によって筋トレになる
水の抵抗によって筋トレになることも、腰痛に水泳が与えるよい効果です。大胸筋と広背筋のように身体の前と後ろで拮抗する筋肉を鍛える場合、陸の上だとそれぞれのトレーニングを行う必要があります。
しかし、水中では全身に水の抵抗を受けるため、1つのトレーニングで拮抗筋を鍛えることができます。水の抵抗は動く速さの2乗に比例するので、自分で自由に負荷調整が可能です。
負荷を大きくしたければ素早く動き、逆に負荷を小さくしたければゆっくりの動きでトレーニングを行いましょう。腰痛改善を目的とする場合はゆっくり動くのがおすすめです。
⑥心肺機能の発達
水泳が腰痛に与える効果には、心肺機能の発達も挙げられます。プールなどの水中では、自分の動きによって心臓が水面より上下することで、心臓や肺の働きが高くなります。それに伴って、呼吸も陸にいるときの1.2倍から1.3倍になるといわれているのです。
心肺機能を高めるためには全力で短時間泳ぐよりも、半分水泳、半分歩行などのように長時間楽に動けるようなトレーニングを行うとよいでしょう。
當銘梨沙先生
柔道整復師
水泳は腰や膝への負担が少なく運動量が高いのでおすすめです。腰痛の原因が運動不足などの筋力低下で腰の筋肉に負担をかけている場合も、水圧がかかることでマッサージ効果もあり筋肉をほぐすことができます。腰痛改善に何から始めたらいいかわからない方はぜひ検討してみてください。
腰痛改善におすすめの水中運動3選
腰痛を改善するにはどのような水中運動が効果的なのでしょうか。ここでは負荷別に取り組める腰痛改善におすすめの水中運動を3つ紹介します。
ジャンプや水に浮かぶ負荷のない運動
運動が苦手な人や体力に自信がない人は、負荷がかからない水中ジャンプがおすすめです。しっかりひざを曲げて、水面から心臓が上下するようにジャンプをしましょう。ジャンプする際にプールの縁などを掴むと安全に行うことができます。
また、プールにぷかぷかと浮いているだけでも水の浮力が腰にかかる負担を軽減してくれるので、ジャンプが不安という人におすすめです。
水中ウォーキング
水中で体を動かすことに慣れてきたら、水中ウォーキングに挑戦してみましょう。前傾姿勢で、足の付け根から足を出す意識で歩くことによって腹筋に力が入るようになり、腰痛改善の効果も期待できます。
泳ぐことが苦手な人でも歩行の際の歩幅やスピードによって自由に負荷が調整できます。まずはゆっくり大股で歩くことを意識して歩いてみましょう。
増本項先生
整形外科医
前向きだけでなく後ろ向きにも歩きましょう。水中運動は陸上運動の3倍強度があるので、やり過ぎには注意して下さい。
バタ足やクロールなどの水泳
水泳が得意という人は、バタ足やクロールで全身の筋肉を刺激していきましょう。バタ足をすることで脊柱と骨盤に引っ張り合う力が生じ、自己矯正されるのです。特に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など腰椎が原因の腰痛に効果的といわれています。
バタ足やクロールを行う際は速く泳ぐことよりも正しいフォームで泳ぐことを心がけましょう。
水泳で腰痛を悪化させないための注意点
水中でのトレーニングや水泳は腰痛改善に効果的な一方、誤ったやり方で行うと腰痛をさらに悪化させることになり逆効果です。ここでは、腰痛を悪化させないための注意点を紹介します。
準備運動を入念に行う
プールに入る前には屈伸や前屈、手首や足首を回す、首や腰回しなどの準備運動を入念に行いましょう。準備運動をしないまま体を動かすと、関節や腰に負荷がかかり腰痛を悪化させる可能性があります。準備運動はけがの防止だけでなく運動効率を上げる効果もあるのです。
無理な泳ぎ方をしない
水泳を行う際は速さや泳ぐ距離よりもフォームに意識を向けて行いましょう。特に水泳初心者の人にとってバタフライや平泳ぎは、体重移動が難しいため、腰に負担がかかることがあります。
平泳ぎやバタフライよりも背泳ぎやクロールのほうが腰に負担をかけずに泳ぐことができます。すでに腰痛がある人は、背泳ぎやクロールなど無理のない泳ぎ方をしましょう。
ビート板を使うとき腰を反りすぎない
ビート板を使用する際は、板の端を持つことと水面に顔を付けて体が一直線になっていることを意識しましょう。特に水泳初心者や中高年の人は身体が反った状態でビート板を使用していることが多く、腰痛をさらに悪化させる原因になるので注意が必要です。
増本項先生
整形外科医
腰痛の原因に腰椎前弯カーブの増強があります。反りすぎないことは重要です。
終わった後に身体を冷やさない
身体を冷やしてしまうと、せっかくトレーニングや水泳でほぐれた筋肉が硬直してしまうので、体を冷やさないように注意しましょう。
水泳もスポーツなので汗をかきますが、体に水滴がつくため、汗をかいたとは感じにくくなります。汗が冷えてしまう前に、プールから上がったらすぐに暖かいシャワーを浴びるなど冷えない工夫をしましょう。
腰痛を水泳で楽しく改善しよう
水泳や水中トレーニングは、陸の上でのトレーニングよりも身体に負担をかけずに行うことができ、腰痛改善の効果も期待できます。いつもとは違った空間に身体だけでなく、心もリフレッシュできるので、水泳で楽しく腰痛を改善しましょう。
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