整体後のひどい好転反応|何日続く?揉み返しとの違いや症状・対処法
整体後のひどい好転反応に悩んでいませんか?この記事では好転反応が続く期間や症状、揉み返しとの違いを解説します。好転反応や揉み返しが起こる理由も説明します。また症状がひどいときの対処法とやってはいけないことも紹介するので参考にしてください。
目次
好転反応のひどい症状はいつまで続く?
好転反応の症状がひどいときは辛いものです。好転反応でだるい、ひどいときには頭痛や吐き気といった症状が出ればいつまで続くのか、異常はないのかと不安になりがちです。
好転反応でひどい症状が出る原因や期間、対処法を紹介します。揉み返しとの違いについても解説します。
當銘梨沙先生
柔道整復師
整体やマッサージを受けると体が良い状態になる過程で筋肉痛のようなだるさを感じやすくなります。このような状態を好転反応と言います。
好転反応は何日?
整体や鍼灸の施術を受けた後の好転反応でだるいときや、吐き気や頭痛の症状がひどいときはどのくらい続くのか不安になります。好転反応が治まるまでの期間と揉み返しについて解説します。
好転反応が出るのは整体後から約3日以内
好転反応が出るまでの期間は、一般的に整体や鍼灸施術後の3日以内です。翌日~3日後など個人差があります。生活習慣や姿勢、服薬、栄養状態、疲労など体の状況によって出やすくなり、出ない人もいます。(※1)
症状は1〜3日間続く
好転反応のひどい症状が現れて体がだるいとき、いつまで続くのだろうと不安に感じることもあります。吐き気や頭痛など症状がひどいと、なおさら早く解消したいものです。好転反応の症状が治まるまでの期間は1~3日で、だんだんと和らいできます。
吐き気やだるさが長いと揉み返しかも
吐き気や体がだるい状態が3日以上続く場合は、揉み返しの可能性があります。整体施術をした場所にひどい痛みやコリがあり、頭痛や吐き気、だるさが長引くなら揉み返しを疑いましょう。揉み返しとは施術箇所の筋肉にある筋膜や筋繊維が損傷し、炎症を起こした状態です。
揉み返しは好転反応との区別が難しいものの、頭痛や施術箇所のひどい痛みやコリが長引くのが特徴で、人によっては1~2週間続くこともあります。また、好転反応に比べて揉み返しは症状が出るのも遅い傾向にあります。
好転反応の原因と症状
好転反応は整体や鍼灸、マッサージによって血行が促進され、体が良い状態に戻る過程で起こります。整体や鍼灸施術後による血行促進の反応や、好転反応の症状について解説します。
整体や鍼灸・マッサージによる血行促進の反応
- ほぐれた筋肉から老廃物や毒素が流れ出る弛緩反応
- 施術箇所に痛みやかゆみなどの炎症が起きる過敏反応
- 体内の老廃物を排出しようとする排泄反応
- 滞っている汚れた血液が流れ始める回復反応
血行が促進され、筋肉がほぐれることで滞っていた代謝が促されます。施術による血行促進反応の結果、代謝に関わる肝臓や腎臓に負担がかかり好転反応の症状が出るのです。
血行促進や老廃物の排出など、体内の環境が変わることも好転反応の原因と考えられています。好転反応で体がだるいと感じるのは弛緩反応と回復反応によるものです。
好転反応の症状
- 吐き気
- だるい
- 眠気
- 下痢や便秘
- 頭痛
- 腹痛
- 頭が重い
- ふらつき
- ニキビや湿疹などの皮膚疾患
- 汗が出る
- 尿の色の変化
- 目やにが出る
- 体が痛い・しびれる
- 発熱
体内の筋肉にたまっていた老廃物が流れ始めることが、ほとんどの好転反応の原因です。吐き気や体がだるいといった内側の症状以外に、尿が濃くなる・ニキビができるといった排泄された老廃物への症状も現れます。
期間や出やすさと同様に、好転反応の症状にも個人差があります。虚弱・栄養不良・疲労の蓄積などが好転反応に顕著に現れると考える専門家もいるほどです。筋肉の損傷など揉み返しの症状と違い、全身に症状が現れやすいのが好転反応の特徴です。
好転反応がひどいときの対処法・やってはいけないこと
好転反応がひどいときの対処法を紹介します。症状がひどいときは正しく対処して体の回復を促しましょう。症状を長引かせないためにやってはいけないことも参考にしてください。
体をしっかり温めると良い
好転反応がひどいときは、体を温めてしっかり休ませるとよいでしょう。整体や鍼灸の血行促進効果によって、体内の老廃物を排出するのを助けます。体を温める飲み物や食べ物をとりましょう。根菜類は体を温める作用があり、飲み物では紅茶がおすすめです。
入浴は体を温めるだけでなくリラックス効果もあります。ただし、入浴で血行がよくなりすぎ、さらにだるさを感じてしまう可能性があるので注意が必要です。体がだるいときはシャワー浴で済ませましょう。
水分をとって血液の循環を良くする
好転反応がひどいときは、筋肉に滞った老廃物や毒素を排出しています。水分をしっかりとり、血行を促進し代謝を促しましょう。
軽い運動やストレッチも血液の循環を促します。ただ、体がだるいときや発熱しているときは運動はおすすめしません。
當銘梨沙先生
柔道整復師
整体やマッサージにより体の中で溜まっていた老廃物も動き出しているので、施術後からすぐにお水を飲むことが大切です。水分補給をして老廃物を流すようにしてあげると好転反応も感じにくくなります。日頃からお水を飲むことが大切ですが、特に施術を受けた時は意識して飲みましょう。
NG行為①体を冷やす
好転反応で体がだるいときや痛みがあるときは、患部を冷やすとよいと思いがちです。体を冷やしてしまうと、体を正常な状態に戻そうとする働きを妨げる原因になります。血行も悪くなるためおすすめしません。
体を冷やす食べ物や飲み物も避けましょう。キュウリやトマトなどの夏野菜やコーヒー、アイスクリームのように冷たい食べ物は体を冷やします。体を冷やさないよう衣服にも気をつけましょう。
NG行為②薬の服用
好転反応がひどく、痛みやだるさが我慢できず薬を服用したいと考える人もいるでしょう。薬の服用は体が正常に戻ろうとするのを妨げる可能性があります。
配合されている成分によっては、副作用として自律神経や胃腸によくない影響を及ぼすこともあります。好転反応の症状がひどい場合、安易に薬を服用せず、体を温めよく休んで対処しましょう。
揉み返しの対処法・やってはいけないこと
揉み返しの場合、対処法は好転反応とは違います。揉み返しと好転反応では症状の原因が違うからです。間違った対処をしてしまうと、症状の悪化につながります。正しい揉み返しの対処法とやってはいけないことを紹介します。
万が一、適切に対処しても揉み返しの症状が軽減しない場合は、他に原因がある可能性があります。そのようなときは医療機関を受診しましょう。
名倉直重先生
整形外科医
人の手でマッサージをすることはリラックス効果以外にストレス緩和、不安・苦痛軽減、血圧上昇抑制、鎮痛剤の効果増大などの効果をもたらしますが、強すぎると筋損傷を起こす可能性もあります。揉み返しのような症状が長く続いたり、日に日に悪化する場合は医療機関を受診して下さい。
患部をアイシングする
揉み返しの痛みがひどいときは患部をアイシングしましょう。揉み返しの原因は施術した所に炎症が起きているからです。冷やすことで患部の炎症を抑える効果が期待できます。痛い揉み返しにアイシングする方法を紹介します。
- ビニール袋に氷と水を入れる
- 袋をタオルで覆う
- 患部に20分程度あてる
- 1時間おきに1~3を繰り返す
※アイシングによって赤みが出る、感覚がなくなる場合は中止しましょう。皮膚の損傷を防ぐため、ビニールが肌に直接触れないように行ってください。
氷と水を使わずに保冷剤でアイシングしてもよいでしょう。どちらも難しい場合は冷湿布を使用してもかまいません。
冷湿布はテープ剤ではなくパップ剤がおすすめです。パップ剤とは厚みのある白い湿布薬のことです。湿布に含まれる水分が蒸発しながら患部の熱を取ってくれます。購入の際は薬剤師か登録販売者に相談しましょう。
NG行為①炎症部を温めるのはNG
揉み返しで炎症が起きている所を温めるのは避けましょう。温めることで血行がよくなり痛みが増します。揉み返しで痛みのある期間の入浴はやめ、シャワーだけで済ませましょう。
また、患部を揉む・マッサージをすることでも筋肉の損傷や炎症を悪化させる可能性があります。患部は安静にし、刺激になることは避けましょう。
NG行為②運動して体を動かす
揉み返しの出ている期間は運動もおすすめしません。運動によって体が温まることが理由のひとつです。患部が温まると痛みが増す可能性があります。
運動やストレッチで体を動かすと、損傷や炎症のある筋繊維を伸ばしてしまう可能性があります。筋肉の回復を妨げないよう、運動は控え安静に過ごしましょう。
NG行為③胃や肝臓に負担がかかる飲食
揉み返しがひどいときは胃や肝臓に負担のかかる飲食は避けましょう。消化に時間やエネルギーを使ってしまう内容や量の食事はおすすめしません。アルコールも代謝のために肝臓に負担がかかり、筋肉の修復を妨害します。
揉み返しの症状があるときは肉や油を多く使う食事を避け、魚や煮物など消化のよい和食を中心にした食事を心がけましょう。
整体後に好転反応や揉み返しがひどいなら病院へ
好転反応が出やすい人は、整体や鍼灸の施術時に相談するとよいでしょう。揉み返しがひどいときや痛みが激しい、長引くなど症状がひどいときは医療機関の受診をおすすめします。
名倉直重先生
整形外科医
筋肉にはCKという酵素があり、筋肉が損傷を受けると血流にのって体内へ渡り、局所の痛みだけでなく嘔気や倦怠感といった全身症状を引き起こすことがあるので、適切な強さのマッサージが大切です。全身症状が出てからでは危険ですので強い症状が出たりいつもと違う痛みには要注意です。
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