胃兪(いゆ)は胃痛や胃もたれなど胃の不調に効くツボ!位置や押すと痛い原因も
「胃兪 (いゆ)」というツボをご存知ですか?この記事では、胃兪(いゆ)のツボの場所と見つけ方、胃兪を刺激することで得られる効果・効能等を解説しています。また、胃兪を押すと痛い原因・理由についても紹介しているので参考にしてください。
胃兪(いゆ) ってどんなツボ?
胃兪(いゆ)は胃痛や消化不良、食欲不振などの胃の不調全般や、そこからくる口内炎や口角炎に効果があるといわれているツボです。東洋医学では胃の裏側にあり、胃の疾患の治療に用いられることから胃兪(いゆ)と呼ばれています。
胃兪(いゆ)の場所は?
胃の不調全般を改善することが期待できる胃兪は背中にあるツボです。ここでは胃兪の位置と見つけ方を詳しく解説します。
胃兪の位置
胃兪は背中にあり、胃の裏側に位置するツボです。第12胸椎と第1腰椎の間から左右に3センチほど進んだ場所に1対あります。
胃兪の見つけ方
両手を下におろした状態で、肘の先端を背中側で結んだ線上の1番隆起している場所が胃兪です。背骨から3cm外側の、押すと気持ちいいと感じるところを探しましょう。
胃兪(いゆ)の押し方は?
胃兪を見つけることができたら、次に胃兪の押し方も把握しておきましょう。
- 両手を下におろして肘を線で結ぶ
- 線上の背骨の左右3cmにある胃兪を見つける
- 人差し指と中指で5~10秒ほどかけて押す
- 5~10秒ほどかけてゆっくりと元に戻す
※痛いと感じるほどの強さで刺激してしまうと効果が得られないうえに、刺激された組織が壊れて炎症を起こしてしまうため注意が必要です。
胃兪は両手の人差し指と中指の腹で垂直に、ゆっくりと息を吐きながら押すとより効果が期待できます。強さは痛気持ちいいと感じられるほどの軽さで十分です。
胃兪は背中にあるため、人によっては押しにくいツボです。指で押しにくいと感じる場合には拳を握り、左右交互に叩いて刺激します。拳で胃兪を叩く際には1秒に2回ほどのペースで、心地よいと感じられるほどの強さでやや背中を丸めながら刺激してください。
胃兪(いゆ)の効果・効能は?
東洋医学では気と呼ばれるエネルギーが全身を流れていると考えられており、その流れ道が経絡と呼ばれています。胃兪は胃に関わる経絡にエネルギーを注入し、不足したエネルギーを補うといわれるツボです。
・胃痛
・胃もたれ
・胃下垂
・消化不良
・胃の不調から来る口内炎や口角炎
胃兪は上記のような胃の不調の治療に幅広く用いられるツボです。その中から特に効果的といわれている症状について3つ紹介します。
胃痛
胃兪は胃痛の中でも特に急性期のものに効果的であるといわれています。胃痛が喫煙や暴飲暴食、過度なストレス、疲労などにより起こったときは、胃兪を押して胃にエネルギーが送ることで胃の元気を取り戻し痛みを和らげることができます。
ストレスによる胃痛は胃の血行が悪くなり起こる場合が多いため、白湯やカイロで胃を温めて血流を促すのも効果的です。胃痛には、細菌やウイルスが原因の食中毒もあるため、症状が強い場合には自己判断せずに早期に専門医に受診するようにしてください。
胃もたれ
胃兪は胃の消化吸収作用を促進させ、胃もたれの改善効果も期待できるツボです。胃もたれの原因には加齢やストレス、脂質の多い食べ物の食べすぎなどが挙げられます。
胃もたれが起きたときはしっかり睡眠をとり心身を休めるとともに、胃兪のツボを活用して不調の改善につなげていきましょう。また、繊維質が多い食材や脂肪分の多く含まれる料理は消化に悪いため、炭水化物やたんぱく質などの消化に良い食べ物の摂取を心がけましょう。
胃の不調から来る口内炎
胃の不調による症状は胃の中だけにとどまらず、口内炎や口角炎という形で現れる場合もあります。ストレスや刺激物により胃に負担がかかりすぎると胃が熱を持ち、その熱が口まで昇っていくと口内炎や口角炎といった粘膜の炎症を引き起こしてしまいます。
ほとんどの口内炎は、唾液の殺菌作用や免疫物質によって2~3日ほどで改善します。いつまでたっても治らない場合は胃がかなり弱っている可能性があるため、注意が必要です。口内炎が長引くときには、消化の良い食事や休息をしっかりととり、胃兪のツボを活用しましょう。
河合雄介先生
鍼灸師
体に必要な後天の気を作り出す胃を整えてくれるので、疲れが溜まっている方にもおすすめです。
胃兪(いゆ)を押すと痛い理由は?
ツボを押して痛みを感じる場合には、対応する経絡に関わる臓器や神経に不調を抱えているといわれています。胃兪を押して痛いと感じるのであれば、胃に何かしらの問題が起きていると考えられるでしょう。
胃兪(いゆ)を押して様々な効果を得よう!
胃兪は胃の経絡を活性化して、胃の不調全般に効果が期待できるツボです。胃兪を積極的に活用して胃を元気にし、日々を快適に過ごしましょう。
河合雄介先生
鍼灸師
お腹をよく下してしまう場合も脾、胃の気を整えるため日頃から胃兪を優しく刺激するのも良いです。
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