大陵（だいりょう）はストレスや不眠に効くツボ！効果や押すと痛い原因も

大陵（だいりょう）は東洋医学の「手の厥陰心包経（けついんしんぽうけい）」という経絡の原穴です。ストレス解消や不眠に効果的なツボといわれています。

「大」は崇高・大切、「陵」は高くそびえる丘という意味があり、月状骨の隆起の上方、橈骨（とうこつ）との接合部に位置していることから名づけられました。

ストレスによるイライラや動機、自律神経の乱れ、不眠などの症状がある人は大陵の位置を覚えておくと便利です。大陵の位置や見つけ方を解説します。

大陵は手のひら側で、手首にできる横じわ（手関節前面横紋）の真ん中、腱と腱の間に位置します。「陽池」というツボの真裏にあります。

手首を手前に曲げると、長掌筋腱（ちょうしょうきんけん）と橈側手根屈筋腱（とうそくしゅこんくっきんけん）という腱が縦に2本浮かび上がります。その2本の腱の間にあるのが大陵です。少しへこんでいるため比較的見つけやすいツボです。

大陵はセルフケアがしやすいツボです。大陵の押し方を解説します。

大陵を押すときには真っすぐ下に押しましょう。押し方のコツは、押されている方の手を軽く揺らすことです。軽く揺らすことでツボに刺激が入りやすくなります。ただし、大きく揺らすと手首を傷める原因となるため、気をつけましょう。

大陵は自律神経を整え、不眠やストレス解消などに効果が期待できるツボです。主な効果・効能は以下のとおりです。

大陵を押すと手首の緊張をほぐすため、ばね指や腱鞘炎にも効果的です。特に効果のある症状について解説していきます。

大陵は「ストレス解消」や「不眠」に効果的なツボです。不眠の原因はストレスであることが考えられます。大陵が属している「手の厥陰心包経」は東洋医学の「心」を整える経絡です。単に心臓のことだけではなく、精神活動も担っています。

大陵は別名を「鬼心」といい、ありもしない鬼の幻覚を見るほど精神が弱っているときに効果的といわれていました。心の働きが順調になると精神活動が安定し、ストレス解消につながります。精神的にリラックスするため、不眠の改善にも効果的なのです。

大陵は「自律神経を整える」効果が期待できるツボです。自律神経が乱れるとイライラや不安などの「心理」、めまいや腹痛などの「体」、攻撃的行動や依存症などの「行動」などさまざまな形で不調があらわれます。疲労が回復せず「心と体がしんどい」状況が続く人もいます。

大陵は「心」の働きを整える働きがあるため、刺激をすると自律神経が整い疲労回復や精神の安定が期待できるのです。疲れが取れない、めまいなどの症状がある人は大陵を押して自律神経を整えましょう。

大陵は「ばね指」の痛みを和らげる効果が期待できるツボです。ばね指は指を曲げるときに使う腱や腱鞘の炎症です。仕事やスポーツで指を酷使すると摩擦や手指の滑膜炎などにより指が引っ掛かるような現象や痛みを引き起こします。

大陵を押すと腱や腱鞘の緊張をほぐし、痛みを和らげる効果が期待できます。指の付け根に痛みがある、指に引っ掛かりを感じる、指を伸ばしにくいなどの症状がある場合には大陵を押しましょう。

大陵を押して「痛い」と感じるのは、該当する器官に不調を抱えていることが原因と考えられます。ストレスが多い、不眠、疲れ、指の痛みや違和感などの症状がある場合には、大陵を押すと痛みがあります。女性は月経前のPMS症状がある場合にも痛いと感じるでしょう。

押し方が原因であることも考えられます。力を入れすぎると痛みを感じるだけではなく、悪化させる恐れもあります。「痛いけれど気持ちがいい」強さで押しましょう。セルフお灸をするのもおすすめです。

大陵は手首の真ん中にあり、セルフケアがしやすいツボです。ストレス解消や不眠、自律神経の乱れなどに効果的なため、大陵を押して気持ちを落ち着かせましょう。

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