ぎっくり腰とヘルニアの見分け方|どっちが痛い?原因と治療方法も解説
ぎっくり腰とヘルニアの違いを知っていますか?もしかしたらそのつらい腰痛はぎっくり腰、またはヘルニアかもしれません。この記事ではぎっくり腰とヘルニアの違いと見分け方を解説します。症状・痛みの違いや治療方法についても詳しく紹介するので、参考にしてください。
目次
ぎっくり腰とヘルニアは見分けられる?
つらい腰痛で悩んでいる人の中には、ぎっくり腰とヘルニアの違いについて詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。医学的に説明すると、ぎっくり腰の正式名称は急性腰痛症、または腰椎捻挫、ヘルニアの正式名称は椎間板ヘルニアです。
自分の腰痛はぎっくり腰なのか、椎間板ヘルニアなのか見分けがつかない人や、ぎっくり腰と椎間板ヘルニアがどのような腰痛かよく知らないという人はぜひこの記事を参考にしてください。ぎっくり腰とヘルニアの違いや見分け方、症状、治療方法なども紹介します。
ぎっくり腰とヘルニアの見分け方は?
ぎっくり腰とヘルニアは、どちらもひどいときは歩行困難になるほどの激痛を伴う急性の腰痛です。どちらも、一度やるとクセになってしまうイメージもあるでしょう。しかし、ぎっくり腰とヘルニアは、症状や痛みの表れ方に違いがあります。
たとえば、ぎっくり腰は腰周りの激痛が数日続きますが、ヘルニアは腰だけではなく、おしりや太ももの裏側など腰周りの広い範囲にしびれが長期間続くこともあるのです。このような、ぎっくり腰とヘルニアの違いや見分け方を詳しく説明していきます。
名倉直重先生
整形外科医
「ヘルニア」とは「突出する」という意味ですが、弱くなった椎間板が後方へ突出し神経を圧迫してしまうのが椎間板ヘルニアです。
急で激しい腰痛なら『ぎっくり腰』
急に訪れる雷に打たれたような激しい腰痛なら『ぎっくり腰』です。急性捻挫とも呼ばれるので、ぐきっと捻挫の時のような鈍い音とともに発症します。ぎっくり腰の痛む範囲は、主に腰回りだけというのも違いを見分けるポイントです。
安静にしていれば2〜3日ほどで治りますが、症状の重い人は2週間から3ヶ月かかることもあります。ただし、その場合はもしかしたらヘルニアなど他の腰痛が関係している可能性もあるので必ず医師に相談しましょう。
徐々にしびれを伴う腰痛なら『ヘルニア』
ヘルニアは、ぎっくり腰とは違い、徐々に痛みが強くなり、しびれなどの神経の痛みを伴います(※1)。また数日で治るぎっくり腰に対して、ヘルニアはなかなか痛みが引かず、長期間にわたります。
痛む箇所もぎっくり腰とは違い、ヘルニアの場合は腰だけでなくおしりや太ももの裏などしびれが広範囲に表れるのです。
しびれの症状は、ひどい場合には脚の先まで及び、歩行困難に陥ることもあるので注意が必要です。ヘルニアで痛みがひどくなると、運動神経や感覚神経が損傷して麻痺として残ることもあります。
名倉直重先生
整形外科医
ヘルニアが大きかったり、神経の圧迫部位によっては足が動かしにくくなる麻痺という状態になったり、排尿障害を認めてしまう場合もあります。これらの麻痺と排尿障害は腰のヘルニアにおける危険なサインですので、症状が表れたら出来るだけ早期の手術が必要となります。
レントゲンでも見分けるのは困難
腰痛の原因は特定することが難しく、病院でレントゲンなどの検査をしてもその85%は原因不明といわれています。それは、骨や神経には異常がなく、レントゲンには写らない筋肉や靭帯、腱などの損傷が関係していることが多いからです。
レントゲンやMRIでもぎっくり腰とヘルニアの違いを見分けるのは難しいため、たいていの場合は、湿布や痛み止めなどで目の前の痛みをおさえる対症療法をされます。
名倉直重先生
整形外科医
同じ腰が原因でもぎっくり腰は腰痛のみでヘルニアは主に臀部から下肢にかけての痛みや痺れであり、症状の現れかたが異なります。腰の緩衝材になる椎間板は本来水分が豊富で弾力性がありますが、早いと20歳代から水分が喪失し始め、力学的に弱くなります。
ぎっくり腰の原因・治療方法
ぎっくり腰が起こる原因についてはまだメカニズムははっきりとはわかっていませんが、いくつか原因はあります。その原因と治療方法について説明します。
『腰への負担』が主な原因
ぎっくり腰の原因は、主に重たい荷物を持った時や、無理な姿勢をとった時に腰に負担がかかることが関係しています。ぎっくり腰は急性腰痛症といわれる、炎症を伴う腰痛です。いきなり激しく鋭い痛みとともに発症し、歩行が困難になるのです。
ただし、ぎっくり腰の原因は医学的にはまだ証明されておらず、ほかにもさまざまな原因が考えられます。
安静にして冷やすことが重要
ぎっくり腰は、疲労などが原因の慢性の腰痛とは違い、炎症と痛みを伴うため、患部を冷やすことが重要です。温めることは、炎症を促進させてしまう可能性があります。特に初期段階の痛みは、安静にしてアイシングなどして患部を冷やすことが効果的です。
予防には運動・ストレッチが効果的
ぎっくり腰の予防には、運動やストレッチをすることが効果的です。デスクワークで同じ姿勢をとり続けたり、運動が不足していたりすることが、ぎっくり腰の原因になっている可能性があります。日々の生活習慣や姿勢が悪いと筋肉が緊張状態になり、腰痛を引き起こすのです。
腰や股関節のストレッチをして柔軟性を高めることや、適度な運動をすることは予防となります。腰のストレッチでは、寝た状態で両ひざをかかえて腰を伸ばすのが効果的です。また重いものを急に持ち上げないことにも、日頃から気をつけましょう。
名倉直重先生
整形外科医
一昔前は「安静」が主な腰痛の治療でしたが、近年様々な研究から安静のみでは改善に乏しく、急性期を超えたらむしろ積極的に体を動かすことが推奨されています。急性期でも寝込まないで出来るだけ通常通りの生活を維持することが望ましいでしょう。
ヘルニアの原因・治療方法
しびれを伴い、長い期間続くような症状の腰痛は、椎間板ヘルニアの可能性が高くなります。ヘルニアの原因や、治療方法を紹介します。
『神経の圧迫』が原因
ヘルニアは『神経の圧迫』が原因で起こることがほとんどです(※1)。背骨の骨と骨の間でクッションの役割をしているのが「椎間板」という軟骨です。椎間板は、中がゼリー状の髄核を外側の繊維輪軟骨が包んでいます。
しかしその外側が損傷し、内側の髄核が飛び出してしまうと神経を圧迫してしまい椎間板ヘルニアが発症するのです。神経痛を併発するのがヘルニアの大きな特徴でもあります。椎間板ヘルニアは加齢とともに多く発症するといわれています。
軟骨がすり減って、水分が減ることで弾力がなくなることが原因です。加齢がすすみ、50歳以降になると、少しずつ髄核が固くなることで姿勢も悪くなり、前かがみの姿勢を急にするなどの無理な姿勢をとることで、ヘルニアを発症することが多いです。
保存療法で炎症を抑える
投薬は1ヶ月、長くても3ヶ月ほど行われることが多いでしょう。しかし、投薬後2週間経っても、痛みやしびれが残ったり、生活に支障が出ていたりする場合、次のステップに入ります。圧迫されている神経に局所麻酔を行うことで痛みを取り除く、神経ブロックという方法です。
ほとんどの場合は、投薬や神経ブロックで症状は改善されるはずです。それでも治らない重度のヘルニアの場合は保存療法はとりやめ、手術を行うことになります。
名倉直重先生
整形外科医
椎間板ヘルニアは初期の痛みに対する治療がとても大切です。ヘルニアの痛みは神経障害性疼痛という種類の痛みに分類され、長引いたり慢性痛へ移行しやすいとも言われています。早期に適切な治療を行い鎮痛を図ることが慢性痛への移行予防にも大切です。
ぎっくり腰とヘルニアの見分け方を知って適切に対処しよう
ぎっくり腰とヘルニアには、患部の場所、痛み方、痛む期間に違いがあります。ぎっくり腰とヘルニアの違いを知って、適切に対処しましょう。
しかし、実際にぎっくり腰とヘルニアの違いをはっきりと見分けるのは困難です。急な痛みがあったり、違いを判断できなかったりする場合は、必ず医師に相談し、適切な処置を受けましょう。
名倉直重先生
整形外科医
腰痛の原因は多岐に渡りますが、中には危険な腰痛である可能性もあります。腰痛を認めたらまずは医療機関の受診をお勧めします。
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