腰痛・ぎっくり腰でストレッチポールを使うと悪化する?正しい使い方も

腰痛やぎっくり腰で悩んでいませんか?ストレッチポールで腰痛は治るものの、間違った使い方では悪化する可能性もあります。この記事では、やってはいけないストレッチポールの使い方や腰が痛くなる理由を解説します。使ってはダメな人や正しい使い方も紹介するので参考にしてください。

専門家監修 |整形外科医 増本項先生
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日本専門医機構日本整形外科学会認定医、日本整形外科学会スポーツ専門医、日本スポーツ協会認定医。「増本整形外科」院長。1985年慶應義塾大学医学部卒。慶應義塾大学病院スポーツクリニック講師、...
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日本専門医機構日本整形外科学会認定医、日本整形外科学会スポーツ専門医、日本スポーツ協会認定医。「増本整形外科」院長。1985年慶應義塾大学医学部卒。慶應義塾大学病院スポーツクリニック講師、日本女子体育大学スポーツ医学助教授等歴任後、杉並区荻窪に増本整形外科クリニックを開業。東京読売巨人軍チームドクター。元女子全日本バスケチームドクター等トップアスリートの診療に従事。スポーツ医学、変形性関節症に対する再生医療(APSやPRP療法等)、骨粗鬆症等の一般整形外科の診療にも注力。

目次

  1. ストレッチポールは腰痛対策に効果はある?
  2. 骨盤周りの筋肉をほぐす効果がある
  3. 腰痛時にストレッチポールを使ったらダメ?
  4. 痛みが出た場合は直ちに停止
  5. 慢性的な腰痛は問題ないことが多い
  6. ストレッチポールで腰痛が悪化する人の特徴
  7. ①ぎっくり腰(急性腰痛)
  8. ②椎間板ヘルニア
  9. ③持病がある
  10. ストレッチポールを使った正しい腰痛対策
  11. ①ストレッチポールの上に仰向けに寝る
  12. ②膝を外に倒す
  13. ③30秒キープする

ストレッチポールは腰痛対策に効果はある?

ストレッチポールには、腰痛対策の効果を期待できるのでしょうか。ストレッチポールを使用した腰痛対策は、正しく行えば効果があるといわれています。ストレッチポールの効果や正しい使い方、使用するべきではないケースについて解説します。

骨盤周りの筋肉をほぐす効果がある

ストレッチポールを使うことで期待できる効果は、骨盤周りの筋肉をほぐすことや姿勢の改善です。ストレッチポールの硬さや形状は、正しく使用すれば筋肉をほぐし、筋膜リリースができるように作られています。

矯正が必要な体の歪みは、腰痛の原因になります。ストレッチポールは体の歪みを改善するため、腰痛への効果も期待できるのです。

腰痛時にストレッチポールを使ったらダメ?

腰痛対策に効果的なストレッチポールは、腰痛のあるときに使うのはダメなのでしょうか。ストレッチポールを使用するべきではないケースも中にはあります。ストレッチポールを使えない腰痛について解説します。

痛みが出た場合は直ちに停止

ストレッチポールを使用して痛みを生じたら、直ちに中止しましょう。腰痛ではない疾患が隠れている可能性があります。病院で検査しなければ判明しないものもあるため、自己判断は避けましょう。

慢性的な腰痛は問題ないことが多い

慢性的な腰痛の多くは、ストレッチポールを使用することができます。姿勢の悪さや疲労、運動不足などが原因で起こる腰痛であれば問題はありません。姿勢の矯正で治まるタイプの腰痛には、ストレッチポールがおすすめです。

ただし、ほかの疾患を抱えている可能性や、悪化のリスクもあります。ストレッチポールの使用前は、医師や理学療法士、柔道整復師など医療系の国家資格を保有する専門家に相談しましょう。

ストレッチポールで腰痛が悪化する人の特徴

腰痛の原因によっては、ストレッチポールの使用で腰痛が悪化することがあります。ストレッチポールの使用前には、自身の体の状態を把握しておくことが大切です。ストレッチポールで腰痛が悪化するケースの特徴を解説します。

①ぎっくり腰(急性腰痛)

ぎっくり腰は急性腰痛とも呼ばれ、急に起こる腰痛の総称です(※1)。腰痛の急性期では、患部に炎症が起きており、痛みも強いため安静にする必要があります。腰を痛めたときから1週間程度は、ストレッチポールの使用は避けましょう。

増本項先生

整形外科医

ギックリ腰は診断のつかない急性腰痛症の総称ですから、筋肉損傷などの外傷も含まれます。急性期にはストレッチポールで患部を悪化させる可能性がありますので、使用は控えることが望ましいと言えます。

②椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアもストレッチポールの使用で悪化する可能性が高い疾患です。椎間板が飛び出している箇所へストレッチポールで圧をかけると、痛みが増すためです。病院での治療のほか、整体院や接骨院などで骨盤矯正の施術を受けることをおすすめします。

増本項先生

整形外科医

椎間板ヘルニアは椎間板の中の髄核が飛び出た状態です。椎間板に余計な圧がかかるとさらに髄核が脱出することもありますので、ストレッチポールを使用して良いか、整形外科医に相談してから使用した方がいいと思います。

③持病がある

高血圧などの内的疾患がある人は、ストレッチポールの使用は避けるべきです。ストレッチポールでのストレッチで血圧が上昇する可能性があります。骨粗しょう症の場合は骨折のリスクがあるため、いずれもストレッチポールを使用する前に専門家に相談しましょう。

ストレッチポールを使った正しい腰痛対策

ストレッチポールを正しく使用することが腰痛改善には大切です。腰痛の原因は肩甲骨や股関節にあることが多いといわれています。硬くなった股関節をほぐすストレッチポールの使い方を紹介します。

①ストレッチポールの上に仰向けに寝る

ストレッチポールを縦に置き仰向けの姿勢になり、膝は軽く曲げ脚を立てます。両足の間は、こぶし1つ分ほど空けましょう。ストレッチポールの縫い目を横に向けておくと、背骨に当たらず痛くありません。

②膝を外に倒す

膝は片方ずつゆっくり倒します。無理はせず、痛みのない範囲で倒しましょう。痛い場合は、少し膝を伸ばすと楽にできます。

③30秒キープする

両膝を倒した姿勢を30秒キープします。体を安定させるため、両腕は床に下ろしておきましょう。1日に行う時間は5分程度にとどめ、やり過ぎないことが大切です。

ストレッチポールを正しく使って腰痛対策しよう

ストレッチポールを正しく使うことで腰痛の改善や予防ができます。筋肉をほぐし、矯正すべき歪みを改善するため、腰痛の原因を解消できる方法です。腰痛ストレッチポールの正しい使い方で腰痛対策をしましょう。

増本項先生

整形外科医

ストレッチポールに限らず、器具を利用してのエクセサイズや治療はやりすぎに注意が必要です。心地よい範囲で使っていきましょう。

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