正座による足のしびれの原因|放置は筋肉の壊死やエコノミークラス症候群の危険性も?
正座による足のしびれの原因を知っていますか?この記事では、正座で足がしびれる原因や長時間正座をしすぎたときの危険性を解説します。また、しびれの治し方についても紹介するので参考にしてください。
目次
正座で足がしびれる原因は何?体に悪い?
長時間正座をして、足がしびれてすぐに立てなくなった経験がある人は多いはずです。「長時間正座をするとしびれるのはしょうがない」と思っている人も多いのではないでしょうか。しかし長時間の正座や足のしびれを放置すると、体に悪いともいわれています。
正座で足がしびれる原因を知れば、正座による危険性を回避して、足のしびれを適切な方法で解消できる可能性があります。
正座による足のしびれの原因は?
正座をしていると、しびれを感じるようになりますが、正座中と正座後の感じ方は異なることがほとんどです。たとえば、正座中には「ジンジン」として感覚がなくなるようなしびれを感じます。
正座後の場合は「チクチク」「ピリピリ」とした痛みを伴う感覚がするのではないでしょうか。正座による足のしびれの原因も、感じ方と同様に正座中と正座後で異なります。正座による足のしびれの原因をくわしく解説します。
正座中は血流の圧迫が原因
正座中に足がしびれるのは、血流の圧迫が主な原因です(※1)。正座をしているときは、足に体重がかかった状態になります。
その状態では、膝の裏を通っている膝窩動脈(しつかどうみゃく)が骨と筋肉の間に挟まれたり、足の甲にある足背動脈(そくはいどうみゃく)や神経が圧迫されたりします。その結果、血流が悪くなり、異常電流が流れてしびれが起きると考えられているのです。
また、血流が悪くなると末梢神経(まっしょうしんけい)が酸素不足になり、末梢神経は正常に機能しなくなります。末梢神経の機能が低下することで、しびれを引き起こす可能性があるのです。
正座後は血流の再開が原因
正座後に足のしびれが起きるのは、血流の再開が原因といわれています。正座中に血流が悪くなっている状態は、末梢神経は酸欠状態です。
この状態が続くと、末梢神経の酸欠が原因で痛みを誘発する感覚神経のタンパク質「TRPA1(transient receptor potential ankyrin 1)」は過敏になります。
正座の姿勢を崩して血流が再開することで、活性酸素がTRPA1を刺激するため「チクチク」「ピリピリ」とした痛みを伴うしびれを引き起こすのです。
正座のしすぎ・しびれの長時間放置は危険?
正座をして足がしびれてきても、すぐに足を崩せる状況ではなく、しびれを我慢して長時間正座をした経験がある人も多いはずです。
実は、正座を長時間続けたり、しびれを放置したりするのはリスクが伴い、最悪の場合は死に至ることもあります。正座のしすぎや、しびれを長時間放置するのはなぜ危険なのでしょうか。
筋肉の組織が壊死する
正座のしすぎや足のしびれを長時間放置すると、筋肉の組織が壊死する恐れがあります。正座をすると動脈を圧迫することで血流が悪くなり、血管が詰まった状態になることが原因です。
筋肉が壊死した場合、筋肉中にある有害物質が血流に乗り、最悪の場合は心臓停止を引き起こし、死に至る恐れもあるのです。長時間の正座でもしびれを感じない場合は、知らない間に筋肉が壊死している恐れもあります。
エコノミークラス症候群になる
正座をしすぎたり、足のしびれを長時間放置したりすると、エコノミークラス症候群になるともいわれています。エコノミークラス症候群は、血管内で血液が固まることで生じる血栓が、肺に流れていく病気です。
正座をしすぎると血流が悪くなるため、血栓ができやすくなります。エコノミークラス症候群になると、足に痛みやしびれなどの軽度な症状が表れ、重症化すると呼吸困難になり死につながる恐れもあるのです。
正座で足がしびれたときの治し方
正座のしすぎや足のしびれを放置すると、筋肉が壊死したりエコノミークラス症候群になったりする危険性もあります。正座で足がしびれたときには、適切な治し方で、できるだけ早くしびれを解消しましょう。ここでは、正座で足がしびれたときの治し方を紹介します。
すぐに正座の姿勢を崩す
正座で足がしびれたときの治し方は、すぐに正座の姿勢を崩すことです。正座による足のしびれは、膝の裏や足の甲にある動脈が圧迫されることで起きるため、圧迫をなくすとしびれが治まる可能性があります。
正座をしていて足のしびれを感じない場合は、自覚症状がない分、足が壊死する恐れも高くなります。定期的に足を崩して休憩しましょう。
重心を変えて足を休ませる
重心を変えて足を休ませることも、正座で足がしびれたときの治し方の1つです。正座による足のしびれを解消するには、圧迫された血管や神経を解放する必要があります。片方の足にかかった重心を、もう片方の足に変えることで、交互に足を休ませることができます。
正座をしなければいけないときに、周囲の人にも気づかれにくい方法なので、実践してみましょう。足の親指を重ねた状態で正座をし、親指の上下を交互に入れ替える方法もおすすめです。
立ち上がる前につま先を立てる
正座で足がしびれたときの治し方として、立ち上がる前につま先を立てる方法もあります。かかとの上にお尻を置いて、ゆっくり重心をかけるとしびれが治まりやすくなります。
足がしびれた状態で立ち上がると、転倒してけがをする恐れもあるので、しびれが治まってから立ち上がることが大切です。正座中でも、つま先を立てたり足の親指を曲げ伸ばししたりすることで、足のしびれを軽減できる可能性があります。
正座で足がしびれにくい座り方
正座による足のしびれが起きる前に、しびれにくい座り方も試してみましょう。ここでは、正座で足がしびれにくい座り方を紹介します。
背筋を伸ばして座る
正座で足がしびれにくい座り方は、背筋を伸ばして座ることです。猫背のように背筋が曲がった姿勢になると、お尻側に体重がかかるため、足が圧迫されてしびれが起きやすくなります。
背筋を伸ばすことで、足の甲や足首に体重がかかりにくくなり、足のしびれを防げる可能性があります。背筋を伸ばして座れば見た目もきれいな姿勢に見えるため、背筋を意識して正座をしましょう。
膝を意識して正座をする
膝を意識して正座をすることも、足がしびれにくい座り方です。正座をするときに膝を少し離した状態で座ると、足の圧迫を防ぐだけではなく、正座が楽に感じられるはずです。男性はこぶし1個分、女性の場合は膝が隠れる服装であれば3~4cmほど、両膝を離しましょう。
お尻は両足の間に収める
正座で足がしびれにくい座り方には、お尻を両足の間に収めて座る方法もあります。正座をするときに、膝をついて左右の親指を重ねた状態で、両足の間にお尻を収めるように座ります。この座り方であれば、足に負担がかかりにくく、足のしびれも抑えられるでしょう。
當銘梨沙先生
柔道整復師
足が痺れるから正座は嫌だけれどしないといけない状況ということがあると思います。少しでも痺れにくいやり方を知っているといざという時に役立ちます。しかし、長時間同じ姿勢をしていることは体に負担をかけすぎるので気をつけましょう!
正座によるしびれの原因は血流の異常で起きる!
正座で足がしびれるのは、神経や血管が圧迫されることで起こる血流の異常が主な原因です。ほとんどの場合は、血流を正常に戻せば足のしびれは解消されます。正座中に足がしびれたときには、足を崩して休憩したり、重心を変えたりして、正座によるリスクも回避しましょう。
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