バドミントンで肩が痛いときの対処法|原因や予防ストレッチも紹介

バドミントンで肩が痛くなることに悩んでいませんか?この記事では、バドミントンで肩が痛いときのフォーム改善や痛い箇所のテーピングでの対処法を解説します。スマッシュやサーブで痛くなる原因や、痛み予防の肩甲骨のストレッチなども紹介するので参考にしてください。

専門家監修 |整形外科医 増本項先生
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日本専門医機構日本整形外科学会認定医、日本整形外科学会スポーツ専門医、日本スポーツ協会認定医。「増本整形外科」院長。1985年慶應義塾大学医学部卒。慶應義塾大学病院スポーツクリニック講師、...
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日本専門医機構日本整形外科学会認定医、日本整形外科学会スポーツ専門医、日本スポーツ協会認定医。「増本整形外科」院長。1985年慶應義塾大学医学部卒。慶應義塾大学病院スポーツクリニック講師、日本女子体育大学スポーツ医学助教授等歴任後、杉並区荻窪に増本整形外科クリニックを開業。東京読売巨人軍チームドクター。元女子全日本バスケチームドクター等トップアスリートの診療に従事。スポーツ医学、変形性関節症に対する再生医療(APSやPRP療法等)、骨粗鬆症等の一般整形外科の診療にも注力。

目次

  1. バドミントンで肩が痛いときはどうすればいい?
  2. バドミントンで肩が痛い原因
  3. フォームが悪い
  4. 練習のし過ぎ(オーバーワーク)
  5. 肩や胸の筋肉が硬い
  6. バトミントンで肩が痛いときの対処法
  7. フォームを改善する
  8. アイシングする
  9. 筋トレをする
  10. サポーターやテーピングをする
  11. 整形外科に行く
  12. バドミントンによる肩の痛み予防ストレッチ
  13. 肩回しストレッチ
  14. 肩甲骨のストレッチ

バドミントンで肩が痛いときはどうすればいい?

バドミントンで肩がズキズキと痛いときはどのように対処すればよいのでしょうか。ラケットを振って肩を動かすと痛い、じっとしていても痛いなど症状や原因、対処法はさまざまです。バドミントンで肩が痛いときの原因別対処法や再発を防ぐための方法を紹介します。

バドミントンで肩が痛い原因

バドミントンで肩が痛い原因は大きく3つに分けられます。スマッシュなどフォームが悪いケースや練習のし過ぎ、肩や胸の筋肉が固いことで肩周りの組織を壊すケースです。それぞれの原因について詳しく説明します。

フォームが悪い

急性の痛みではなく慢性的に肩が痛いなら、フォームが悪い可能性があります。特にサーブだけでなくスマッシュのようなオーバーヘッドストロークのときにも痛い場合、フォームに原因があると考えましょう。

筋肉に負荷のかかりやすいフォームを繰り返すことが肩の痛みにつながるのです。スマッシュなどラケットを強く振るフォームが間違っていると、肩を酷使してしまい関節に摩擦を生じます。自分のフォームが正しいか、確認してみましょう。

増本項先生

整形外科医

肩のストレッチ不足で内旋制限がある時にインピンジメントによる疼痛がでます。オーバーヘッドスポーツ全般に言えることです。

練習のし過ぎ(オーバーワーク)

練習のしすぎが原因で筋肉痛を引き起こすケースもあります。疲労が原因で起こる即発制筋肉痛と筋肉が傷つき起こる遅発性筋肉痛の2つです。

即発制筋肉痛は比較的すぐに起こり、練習中やバドミントンのプレー中に痛みを感じることもあります。遅発性筋肉痛は、筋肉の損傷を回復するときに感じる痛みで翌日に多くみられます。

肩や胸の筋肉が硬い

肩や胸の筋肉が硬いことも痛みの原因に挙げられます。腕を大きく動かす動作では、胸を大きく開きます。胸の筋肉が硬いと腕を振り上げるときに肩を必要以上に動かすため、筋肉だけでなく腱も損傷する原因となります。

また、肩が硬いと腕を強く大きく動かすときに損傷や炎症が起こります。同様に肩甲骨も腕の動きに連動しています。肩甲骨が硬い場合も他の骨の負担が大きくなり肩を壊すことになります。

バトミントンで肩が痛いときの対処法

バドミントンで肩が痛いとき、急な痛みなのか徐々に痛くなったのかで対処法は違います。痛みの原因に違いがあるからです。肩が痛いときの対処法をいくつか紹介します。肩が痛い原因や症状に合う対処法を行いましょう。

フォームを改善する

正しいフォームは肩を痛めにくいものです。フォームが間違っていると無駄な動きをしてしまい、その分肩に負担がかかります。正しいフォームができているとき、無駄なく効率のよい動きをしています。

素振り練習で正しいフォームを身に付けましょう。軽いバドミントン用のラケットは無理矢理なフォームでも振れてしまいます。トレーニング用のラケットを使用すると、無駄なく体を動かす練習ができます。

アイシングする

急に起こった痛みや翌日の筋肉痛なら、アイシングをしましょう(※1)。筋肉痛は筋肉が破壊されて起こる痛みです。なるべく早く冷やすことで腫れや細胞の破壊を最小限に抑えます。アイシングの方法は氷嚢、スプレーなど使いやすい方法で冷やすとよいでしょう。

アイシングの際は冷やしすぎないように気を付けます。目安はひんやりする程度です。痛いときだけでなく、練習やプレーの後すぐにアイシングすると炎症と痛みの予防もできます。

増本項先生

整形外科医

プレイ後のアイシングはストレッチと同じくらい重要です。習慣的にトレーニング後に行うと良いでしょう。痛みが出てからではなく、予防的に行っていくと良いでしょう。

筋トレをする

だんだんと肩が痛くなった場合、肩関節の歪みが考えられます。肩の歪みを解消しバランスを整えるのに筋トレは有効です。

また、肩関節の周囲に損傷がある場合もインナーマッスルを鍛えるリハビリを行います。肩関節周辺の筋肉を整え、バランスを保つことができます。

サポーターやテーピングをする

肩に炎症が起きているとき、サポーターやテーピングの使用がおすすめです。サポーターやテーピングを装着すると、肩の関節が固定され安静にできるからです。また、下に下がりやすい肩の関節を補助する役割もあります。

整形外科に行く

バドミントンで肩が痛い理由は疲労や筋肉痛、歪みだけではありません。痛い場所の骨や筋肉、腱などが損傷している可能性があるため整形外科の受診をおすすめします。

体の正面や真横に腕を伸ばして上げることが困難な痛みは、肩腱板の損傷か断裂が起きている可能性があります。痛い場所が肩の前側なら、SLAP損傷が考えられます。その他、肩や腕を酷使することで起こる病気など、受診して原因と治療法をはっきりさせることも大切です。

増本項先生

整形外科医

整形外科でもオーバーヘッドスポーツを良く診療しているスポーツ整形外科医を受診することが重要です。

バドミントンによる肩の痛み予防ストレッチ

バドミントンによる肩の痛みを予防するためのストレッチを紹介します。ストレッチは肩の可動域を広げ歪みを解消し、肩関節周辺の筋肉をほぐします。練習やプレー前のストレッチで、ケガや痛みを予防し肩を壊すことのないよう心がけましょう。

肩回しストレッチ

肩を回すストレッチを紹介します。肩だけでなく、繋がっている周りの筋肉も同時にほぐすことで効果が上がります。肩周り全体を意識して行いましょう。

肩回しストレッチの方法
  1. 手の平を内側に向けながら腕を前に伸ばす
  2. 手の平を外に向けながら肘を曲げ肩甲骨を寄せる
  3. 手の平を外に向けたまま前腕を上げる
  4. 手の平を向かい合わせて腕を上げる
  5. 手の平を外に向けながら肘を曲げ腕を下ろす

※首や肩に力が入らないように行いましょう。また、腰が反らないよう意識します。

肩甲骨を寄せるときは胸椎を伸ばすように意識すると正しく行えます。前腕を上げる動作は肩を軸にし、手が背骨より後ろへ回るようにしましょう

肩甲骨のストレッチ

トレーニングチューブを使ったストレッチを紹介します。トレーニングチューブにはさまざまな負荷のものがあります。こちらのストレッチには負荷の重いものを使用する必要はありません。

肩甲骨のストレッチ方法
  1. チューブを柱などに引っかける
  2. チューブを手前に引き肩甲骨を引き寄せる
  3. 腕を前に突き出し肩甲骨を開く

肩甲骨を開く動作は背中を丸めるように意識するのがコツです。肩甲骨を可動域最大の範囲で動かし、胸椎も同時に伸び縮みさせましょう。

バドミントンで肩が痛い時はフォームを改善しよう

バドミントンで肩が痛い時は、まずフォームや練習メニューを見直しましょう。練習やプレー前に正しくストレッチを行い、肩を壊すことのないように予防も大切です。バトミントンで肩が痛いと感じたら、適切に対処し早期の回復を目指しましょう。

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